【地球永住計画】平田オリザの講演会に行ってきました。【新しいこの星のかたち】

下り坂をそろそろと下る

先日、ちょうど、気になって読んだ

【読書感想文】下り坂をそろそろと下る 出会いのある町に、国に・・脱工業社会、脱成長社会【亡びない日本】
演劇などあまり見ないので、TVのコメンテータで見るくらいしか知らなかったのですが、平田オリザ さん の 「下り坂をそろそろと下る」。とてもよ...

の著者 平田オリザ さんが、ルネ小平で講演をするということで、聞いてきました。なんか少しだけ、心に引っかかったので、そのメモとして・・・

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地球永住計画

主催者は、武蔵野美術大学の関野吉晴さんが作っている「地球永住計画」というプロジェクトです。地球永住計画プロジェクトは、成長の限界を起点として、地球の生物と芸術を追及しているプロジェクトで

その一歩として、都下43kmにわたり緑の回廊をつくっている玉川上水と流域の自然遺産や歴史遺産を調べるとともに、古老たちの話に耳を傾け、達人の技を学びながら、流域の歴史、伝統、暮らしを記録していきます。

フィールドワークと並行して、科学者をお呼びして、シンポジウムや講座を続けて行きたいと思っています。

とのこと、玉川上水の生物について日曜日に鷹の台の近くでフィールドワークをされているとのことです。小平のまた環境に関する凄い取り組みですね。。

印象に残ったこと・・・

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現代芸術についてのお話しと、下り坂をそろそろ下りるの本の中からのお話しの2部構成で、ほとんどのところで、なるほどなぁ~って 思えました(笑)

芸術と冒険は、似ているという話

芸術や冒険では、その時に本当にいいものなのか、多くの人に認められないことが多く、長い準備が必要で、孤独に耐えて、そして表現することが必要で、認められるには、いい芸術、いい冒険でなくてはならない。でもいい芸術、いい冒険というのはどういうものか?というのは、なかなか表現しにくい。でも悪い芸術、悪い冒険というのは、表現できるかもしれなくて、センスが悪い冒険 って いうのは、例えば、「後ろ向きでエベレスト登頂」っていうのは、なんかセンス悪い。面白いような気もするけど、誰も真似しようかな?って思わない。真似しようとしてワクワクする感覚がない。  とか・・・

普通の国語や演劇と、現代演劇の表現の違い

文章や演劇では、ふつう、作者にはテーマがあり、読者や観客が、そのテーマを受け取りやすいものがよいとされていて、それを表現するために、書かれたり、演じられたリする。一方、現代芸術や現代演劇は、テーマや伝えたいものがもともとなく、表現したいことがあって、観客もその表現を見て感じるもの・・だそうです。。

テーマを伝えようとすると、いろんな言葉の概念がある中で、みんなが共通にわかるモノ、概念に置き換えて表現するという工程を踏みます。そうすると、その概念は平均化された概念になります。現代芸術や現代演劇では、その概念そのものが、いびつな形でありそれぞれに違うものだという立場になって、それ自身を表現していく。。見たまま、ありのままを・・・ ということだそうです。。

オイディプス エレクトラの話を題材にして、もともと存在している観念を、どう表現するか?とかもありました。。が、僕にはよくわからなかった(笑)。

下り坂をそろそろ下りるの話では

ほとんどの内容が、本の内容でした。

この中から大学受験改革の話や地方創生の話などがあり、そうだよな。。って納得してきました。

ちょっとだけ、心に引っかかったこと

どれもこれも、そうだよな!って思うことをお話しされていました。でも、なんか心に引っかかるところがって・・質問に手を挙げたけど・・あてられなかったんで(笑)。。

一つ目は

大学受験改革の中でも、芸術のいい悪いの話でも、センスということを話されていました。大学受験改革で、受験対策がすぐにできないような方法に変わっていく。センスを見るということになっていく。。そのためには、本物の芸術などを見ないとセンスが磨かれない。今は都市に多くの本物の芸術に触れる機会があって、田舎にはないので、地域格差がどんどん大きくなるはずだ。また多様性が排除されていはいけないという話があって、多様性があって初めて進化していくという話がありました。。

で・・・

受験とかでは、ある基準で選択を、誰かがするわけですが、センスのいい悪いを、どう判断するのか?多様性の概念の中で考えると、いい・悪いが判断できないことになって、選択・選別ができないような気がしました。結局は主観なのか?? ん? 本物ってなんだろう?っていうのが一つの疑問になりました。

二つ目は児童待機の話がありまして、

児童待機で困っているのは、全自治体のうち200程度、それはほとんどが都市部である。だから日本全体の話ではないのです。 っていう話。。

この話は確かにそうかもしれないけど・・・

それを言い出すと、今、地方創生で注目を浴びている地域は、全国☆地域番付の財政力番付ページでみると・・

1742 海士町(島根県)
1742 梼原町(高知県)
1693 伊根町(京都府)
1693 上勝町(徳島県)
1669 馬路村(高知県)
1669 西粟倉村(岡山県)
1403 養父市(兵庫県)
1178 真庭市(岡山県)
1153 郡上市(岐阜県)
1130 小豆島町(香川県)
980 豊岡市(兵庫県)

と、軒並み、財政力指数が低いところで、多くの人に影響を与えているというレベルになってない場所での活動が注目されている。というか、そういう所にメディア力のある人を入れて、そういう所だと、なんとか人を呼んでくることをやっているように思えてしまう。

人口増減率ランキング2015――全国TOP50・人口規模・都道府県別 でみた主なところは、もっと都市周辺のところの人口減少率が高くて、本来だと、こういう所をゆるやかにさせる手立てが本当は必要なのかもしれないなぁ~って・・・

そういう日本全体にインパクトのあるような取り組みって・・・・

という少し心にひっかかったままの講演会でした(笑)

次回は、養老さんが来るようです。

9月17日 養老 孟司「虫から人間社会を考える」 ルネこだいら

ぜひ行って勉強しようっと(笑)

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