【AWS】情報関係のアカデミックは最先端かな?JST・NSF国際連携シンポジウム ビッグデータ、人口知能、IoT、サイバーセキュリティ【Azure】

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コラボレーション・ソサイエティ・ファンディング

米国のNSF(National Science Foundation) は、政策的に科学振興をするためにFundingしているところです。

昔は、雷の研究などでも、すごく基礎的な観測データとかが保存されていて継続的で実用的な研究がなされていてすごいな。。って思っていました。

JST(Japan Science and Technology Agency)、科学技術振興機構も、文科省・科学技術庁系のファンディング機構で、以前

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でも紹介した 地球環境情報統融合プログラムなど、とても有益な取組をしています。

もともと、学会はSocietyですし、学会発表での議論はCollaborationですし・・ 政策的に大学や研究機関に、予算を振り分けるという機能は将来の世の中を形作る土台になっていくので、とても重要な役割だと思います。ちなみに、JST以外に、日本だと、経産省系のAIST(産総研)、総務省系のNICTなんかもあります。

そのJSTとNSFの二つがビッグデータ、人口知能、IoT、サイバーセキュリティ分野での連携シンポジウムがあるというので、国際連携シンポジウムを聞いてきました。

JST・NSF国際連携シンポジウム-ビッグデータと人工知能/機械学習が創る新たな社会-
本シンポジウムでは、ビッグデータに関連する日米の研究者が一堂に会し、ビッグデータ活用の先端動向や社会インパクトを紹介し、ビッグデータが可能にする未来社会とその技術基盤について議論を行います。

気になった発表から

プログラムは、

プログラム|JST・NSF国際連携シンポジウム-ビッグデータと人工知能/機械学習が創る新たな社会-
本シンポジウムでは、ビッグデータに関連する日米の研究者が一堂に会し、ビッグデータ活用の先端動向や社会インパクトを紹介し、ビッグデータが可能にする未来社会とその技術基盤について議論を行います。

にあって・・・ 社会的意義などの説明もあり、どれも頑張って欲しいと思う分野でした。その中から、順不同になるけど、気になったことを、φ(..)メモメモしておきます。

深刻な・・アメリカのインフラ老朽化

Smart City や Connected City、Cyber Physical System(CPS)の文脈の中で、日本、EU、米国で文脈の根本がかなり違うのかな?と・・日本も少し前に、1960年代に作られたインフラ(橋とか高速とか・・)が問題だと言っていた。。やっとドローン点検などが始まっている状況だけど、アメリカだと1940~50年代に作られた水道インフラとか電力インフラ。。 本当に危機的になっているのかもしれないですね。

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トランプが・・・言ってたことだけど。。 待ったなしかもしれない。

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一方で、NSFは「オバマが政策的にしてくれた」という発言がとても多かった。$18.5Mも1年で使っているようですね。PCAST Technology and Future of Citiesとして、ホワイトハウスからレポートが出ていますし、Ohioの例なんかも出ていたし、シェア文化的な流れではとてもいい役割を果たしているようにも思えました。でも、基礎技術としての投資はオバマはやったんだろうけど、実態の方は・・・ ということなんだろうな。。という印象も同時にもちました。

Transparency

EUの方の発表は、ITU-Tのセッションでも実は何度か同じ人の発表を聞いている。面白いなと思うのは、科学技術の発展が、人々の幸せや経済にいい影響を与えているのか?という根本的な問題を持っていることです。

その中で、Transparency 透明性 を高くした研究が必要だと・・技術が使われる上では、Accountable Algorithm, Data Management(説明できるアルゴリズム・データ)で行わねばならないという話をしています。そしてLawをどう整備していくか・・・Digital Republic に対する説明責任が重要であるということで、Digital国を想定して、それに必要なものをという観点になっています。

同じようなSmart City や Cyber Physical System の文脈なのですが、根本とするところが、かなり違うな。。と思いました。日本は、Society 5.0ですけど・・

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実社会ビックデータ利活用

こういう取組は、またぞろ・・というか、何度も何度も見てきたような気がするんですけど、時代が変われば技術も変わっているし、技術の社会での受け入れられ方も変わっているので、何度も何度もトライ・エラーを繰り返していかないといけない分野だと思います。

藤沢市での取組も紹介されていました。ゴミ削減、コミュニティ再生など 根本となるテーマはこういう変わらないものかもしれませんね。

Reproducibility Crisis

1,500 scientists lift the lid on reproducibility - Nature
Survey sheds light on the ‘crisis’ rocking research.

再現実験をして、論文の内容どおりに再現できるか? ということのようですが、なんと70%以上が再現できないと。。

離散構造統計学の創出と癌科学への展開の中でも、パネルディスカッションの中でも、話が出ていました。

論文化というのは、もともと知識の共有のためのもんなんでしょうけど、それはいけない話です。でも、僕は、なぜそうなったのか?ということは、あんまり問題じゃなくて、昔から論文ってそういうもんだと実は思っているんですよね。だから、そのこと自体に目くじらたてたりするより、いろんな情報を見やすくする。検索しやすくする方がいいと思うので、日本がやってる研究の方向性はいいな。。って思いました。

ソーシャルイメージング

Home - ソーシャル・イメージング
ソーシャル・イメージング 本研究では、新しい人間情報学の技術である「ソーシャル・イメージング」の創成と、実環境 …

これ、情報が少ないけど、笑顔を検出するウェアラブルなものや、人と人が触れ合うと光るブレスレットなど。。 自閉症の子供たち向けにいろいろなデバイスでコミュニケーション支援をしています。これは、普通の教育やコミュニケーションにも使えそうな感じがします。

特に、笑顔を検出するものは、いい。 笑顔を作れれば、みんなが笑顔になれる可能性があります。

医療データそのものは転送できない??

統計的潜在意味解析によるデータ駆動インテリジェンスの創発・・

この題名みて、機械学習(MLN:Machine Learning)でMRの情報から癌かどうかとかを見つけることってわからないですよね。。その中身に対しては、あまり何も思わなかったんですが、MR画像って、再現すると個人の顔まで再現できちゃう。。データもいっぱいだし・・・ということで情報の扱いが難しい。。それで学習済みMLNの転送(データは大きい、データの保護)をしていました。

これ、情報の圧縮という意味もあるんではないかな?なんて思った。こういう学習済みネットワークのデータ転送って分野、これから流行るかもしれないな。。って思った。

情報系の研究は、実用化と並行じゃないと進まないのかもしれないですね

帰りに、品川のMicrosoftで行われたHTML5 ロボット部という勉強会に行ってきました。(この記事は、また別に

そこで見たMicrosoftのAIは、ガッキーも識別しましたし・・・

Microsoftの盲目のプログラマーが出てくる映像も、ウェアラブルとAIを絶妙に使っていて、こういう世界がくれば・・いいな! って素直に思った。

Seeing AI 2016 Prototype – A Microsoft research project

AmazonのRe:Invent2016 が 同じような時期にやっていてその成果を見ていると・・

通信の関係でも、標準化もなにもすっとばして、どんどん進めている。

通信すら飲み込むAmazon、ルーター用半導体も自社開発と公表
 「全世界を100Gビット/秒の専用光ファイバー網で接続」「ルーター/スイッチ用半導体は自社開発」「一つのアベイラビリティゾーンで30万台のサーバーを運用」――。米Amazon Web Services(AWS)でデータセンター(DC)戦略を統括するJames Hamiltonバイスプレジデントは2016年11月29日...
AWS re:Invent 2016: Tuesday Night Live with James Hamilton
AWS re:Invent 2023 | Amazon Web Services
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GPUの基盤だけじゃなく、FPGAもクラウド化するとか、AIの領域でも、Alexa関係がAPIで誰でも使えるようになってきています。

GoogleやAmazon、Facebook を支えているのがNSFなのでしょうか?? そうだとすると、もっと支える部分の基礎的な数学や統計学などに集中しているんじゃないかな?なんて思ったり。。

基礎研究はもっと自由に、誰か中心となるものではないのかも・・・

喜連川先生が、「お金とデータとどっちが欲しい?」って日本人研究者に聞いたそうです。そうすると、「お金<データ」だったと。。 これとても印象的でした。

日本の大学や公的資金で行ったデータは原則公開なのですが、(これはこれで大変で、論文や研究成果も一度お金をもらうと、何年も追跡調査のために報告書かかなければいけない)もっと報告書の比重を減らして、オープンデータ化するべきなんでしょうね。今の技術を使って・・・

実際、AIが進んだのも、例えば、文字認識だけど・・

MNIST handwritten digit database, Yann LeCun, Corinna Cortes and Chris Burges
Yann LeCun's Home Page
Yann LeCun's Home Page

のようなサイトがあって、そのデータセットを使ってみんなが競う。。 そうPublic な情報で誰でもアクセスできる状況を作っている個人がきちんと出てきている。お金をかけたサイトじゃないですよね。これ・・・でも有用なんです。

前から、そう思ってることだけど、研究もファンディングとチャレンジプログラムだけになってるんですよ。 お金の配分だけだよなぁ。なんか違う感があるんだよなぁ~

学会も発表するだけで、議論はされない。大学の先生が、競争的資金を取るために必死になるために、名前を入れあうためのコラボレーション。こういうあり方を少し変えていかないといけないような気がする。

多様な研究が大事だと言ってるけど、実用化研究は、実用化するところで行わないと、進歩しないと思うし、もっと基礎的なところへの投資を多様にするべきだと思う。政策的・戦略的にするっていうのは、ある意味正しいと思うけど、多様なところで、流行っていることをに投資するというのだと、平均的にばらまいても、効果は同じような気がするし、むしろそれの方が自由に型にはまらずにできるし効果が高いのではないかな? なんて思う。

ベーシックインカムなんかの議論と似ているのかもしれないけど、基盤になる技術は集中させてはいけないんじゃないかな? 誰も本当の未来は予測できないんだから。。

何かが中心になるエコシステム と 突然変異が起こるかもしれないエコシステム

どちらも必要な気がします。 コラボレーション・ソサイエティ・ファンディング 同じような仕組みばかりではないような気がします。

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