【地球温暖化】「Boom and Bust 2017」世界の石炭火力発電所の計画の追跡 2017年 中国・インドは政策転換で減少へ、日本は?【再生可能エネルギー】

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EndCoalから石炭火力発電所のレポートが出ています

「Boom and Bust 2017」活況と不況2017 世界の石炭火力発電所の計画の追跡

http://endcoal.org/global-coal-plant-tracker/reports/boom-bust-2017/

こういうものにしては、珍しく日本語レポートも出ています。

超要約

世界で計画される石炭火力発電所の件数は、 ここ数十年前例のないペースで増加していたが、 2016年に一気に減少に転じた。コール・スワーム のグローバル石炭発電所トラッカーの調査によれば、 その主たる要因は、中国とインドの政策転換と 経済状況によるところが大きい

建設前の48%、着工開始の62%、建設中の 19%の発電所の計画が中止となった。

中国とインドでは100以上の事業計画にお いて68GWの発電所の建設が停止している。

EUとアメリカでは過去2年間 に64GW相当の発電所が閉鎖された。

ベトナムやインドネシア、トルコ、日本、その他で、計画中の石炭火 力発電所の建設計画の数をより大胆に減らし ていかなければならない

世界的には、EUが先導して減らし、アメリカも減らしてきている。中国・インドが減ったおかげて、かなり減ってきているようです。

これ・・なぜか??

第一に電力需要自体の伸びが低減していること。これによって大規模 な発電所の設備利用率が低下している。すると大規模な発電事業者の収益が低下し、設備 投資を手控えるようになる。今回の報告書ではこの理由が最大であると指摘している。

そうなんですよね。節電の効果もありますが、世界的に、景気減退している。なぜなら・・・主要な国家で、人口が頭打ちになるのが見えてきているから。。 そして、都市化が進んである意味、節電というか効率化されてきているからなんですね。

【Paradox of Progress】進歩のパラドックス Part2 各国の2035インフォグラフィックスを並べてみた。【都市化はどこも同じ】
地域毎の5年の傾向と20年の傾向 進歩のパラドックス(逆説?)は、読んでると面白いので・・・ 時間つぶしになってしまいあまりよくないかもし...

BPのEnergy Outlook 2017によると、人口の延びは1%以下になってきて、GDPの延びは生産性(Productivity

)という仮想のもので頑張って伸ばすしかない状態になってきていますから・・

石炭やガスより、風力のコストが下がってきています。

BP Energy Outlook 2017によれば・・・石油会社が出しているのに・・正直な話ですね。

中国では、2015年時点で、風力が一番安いことになっている。北米でも、シェールガスが自国で手に入るのに、風力とトントンまできているんですよね。

経済性を考えても、そろそろ再生可能エネルギーなんですよね。

そんな中、中国・インド以外の国々で、注意すべき国に、日本が入っています。

■ 日本:日本はOECD諸国の中で唯一、脱石炭 路線への方針転換をせず、多数の石炭火力 発電所が計画されている。過去5年間に建設 された発電所は1,950MWだったが、現在は 4,256MWが建設中、17,243MWが建設前段 階にある。日本は気候変動対策の目標に向けた 国際公約の目標を高めるように国内外からの プレッシャーに直面している。2017年1月、石炭 への燃料転換計画が進んでいた赤穂発電所の 計画が中止となった。これは日本において準備 段階にあった石炭火力発電所の計画が中心に なった近年で初めての画期的な事例である。

なぜ日本語版が出ているか?? それは、日本が、脱石炭もしないからですね。脱原発もしない。日本は、いつからか、VISIONを全く示せない国になっています。環境の分野でも。。

グローバル化と叫ぶ割には・・日本は、こういう考えの部分で、ぜんぜんグローバル化されない。もっと、こういう動向には注意しないと・・・

そう言う意味で、東芝の問題なんかも・・

米原発の泥沼に落ちた東芝、工事遅れ巨額損失-背景に米メーカーの影
東芝はなぜ原子力発電事業で巨額の減損損失を計上することになったのか。原因を探っていくと米南部ルイジアナ州でかつて産業用パイプを生産していたメーカーに行き当たる。   その会社は同州バトンルージュに本拠を置くエンジニアリング大手のショー・グループだ。東芝の米原子力子会社、ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)がジョー...

原子力は、もっと前から、無理ゲー化していました。

Global coal plant tracker

こういうレポートが書けるというのは、データがきちんとまとめられてきているからですね。このデータは、coalswarmと言われるところが、石炭火力発電所をトラッキングしています。

http://endcoal.org/global-coal-plant-tracker/

たとえば、EUだと、Cancelされている緑の部分が多いですよね。

日本・中国だと・・レポートの通り、中国は緑の部分が多くなってきていますが、日本は、Operating (運用中)や、Pre-permit-developmentやConstrictionなど、承認計画中や工事中が多い。

これ、クリックしていくと。。 発電所の場所までわかる。

ちなみに、千葉で計画中の石炭火力発電の場所。。工場などのものもトラッキングされています。

原子力発電所の場所は?

ちなみに、原子力発電所の場所もマップがあるんですよね。

Mapped: The world's nuclear power plants - Carbon Brief
From the latest crisis over Hinkley Point in the UK, to Friday's fifth anniversary of Fukushima, nuclear power plants are currently much in the news.

ん・・テロの標的にされたら怖いなぁ~

IAEAにはもっと詳しくのってますね。

https://www.iaea.org/PRIS/home.aspx

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