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たまにはtsukiでも眺めましょ
ダウンシフターズ・SOSAプロジェクト や、最近また新刊をだした高坂さんが企画する寺田本家酒蔵ツアーに参加してきました。
このツアーは、たまには月でも眺めましょうに来店したことがあることが参加条件になっています。これまでは日程に都合がつかず、いけなかったので、今年こそは!と行ってみました。
8:30池袋 集合 → トージ舎(あるもんで) → 寺田本家(見学・飲み放題)→池袋
では・・・少しだけ写真とともに・・
トージバ?トージ舎?あるもんで?
神澤さんが神崎町に移り住んで、開いた古民家の宿・お店・ワークショップスペースです。
DIYで作ったいろんなものがあります。
入り口には、竹林整備をしながら、竹テントの作り方を習得するというワークショップを行っている竹テントが2台。。 あとはコンポストトイレや、ロケストなどなどDIYでいろんなものを作っています。
竹テントは、金具で簡単に作れるようになっています。面白い作りですね。しっかり油抜きもして、耐久性高そうです。
ロケットストーブも、土でできてました。かまどよりかなり効率は高いようです。
農的な暮らしで、できた農産物(固定種や在来種)も売っています。
神澤夫妻と高坂さんのライブトークがあったり・・・
しかし凄いですね。神澤さんは僕と同い年、人生楽しんではります。
一つ目の目的:アースオーブン
トージバは、アースオーブンでも有名で、移動できるアースオーブンを作っています。写真などではよく見ているのですが、いろいろ聞きたいこともあったので、入念に聞いてきました(笑)
①窯口の作り
基本は、コンクリートで固めて、その上に粘土を塗っていく構造で、化粧的に、レンガでアーチにしてありました。
②焼き床と焼き床下
焼き床は、レンガを敷き詰めていました。僕の1号機と同じ作りですね。その下に断熱層を持たせてあり、その断熱層は、もみ殻を圧縮したもので作られていました。またこの籾殻の層の中に、パイプが入れられていて、水を循環させて、お湯を作る構造にもなっていました。何個も作っているだけあり、いろんなノウハウが沢山ありました。
③全体のサイズや構造
全体のサイズは、僕が前に作ったものより少し小さいかな?でも、ピザに特化した場合、これくらいのサイズが一番効率はいいかもしれませんね。天井高が低い方がピザの表面に焦げを作りやすいですし・・
窯部分の構造は、1層目は、砂:粘土が3:1になるような蓄熱層にして、2層目は、パーライト:粘土が3:1~4:1くらいにした断熱層、そして仕上げのところは、粘土で行うとのこと。藁は入れないでやってるそうです。 断熱層をやはり入れた方が、熱もちがいいそうです。断熱層に藁入りで最初していたそうですが、炭化してもろくなるので、パーライトに変えたそうです。
蓋については、僕と同様に木で作っているそうですが、炭化を防ぐ方法として、蓋の裏側に、アルミ缶や鉄の缶を板状にして、ビス止めしているそうです。これも、良いアイディアですね。裏側が炭化してどんどん焦げてなくなっていきますから(笑)
かなり質問攻めにしてしまいました。でも、とっても参考になりました。ありがとうございました。
続いて・・・
寺田本家の酒蔵
トージ舎から10分くらいで寺田本家に到着。到着後すぐに酒蔵の酒造り工程の見学でした。
米蒸し
まずは、酒米の洗浄と蒸しの工程の説明 でかい窯+蒸し器です(笑)
蒸し上がると、こんな風に上から、手作業で、取り出すそうです。
すべての工程で、できるだけ機械を使わずに手作業ですること、江戸時代の製法を守ろうということをされているそうです。
お米も、日本の酒蔵の場合、ほとんどが、山田錦を使っているのですが、このお米は、西日本で最適な種類だそうで、千葉ではあまりなく、千葉産の契約農家で作ってもらった酒米(山田錦じゃないそうです。。聴いたけど、忘れちゃった(笑))を使っているそうです。袋に表記されたお米の品種は、どうも3~4種類あるようでした。
麹作り
温度33度、湿度65%の室の中・・・コンピュータで温度管理されているそうです。
温度のプロファイルは、やはり重要で、切り返しとともに、この部屋全体のコントロールもするそうです。。。 種麹も毎年玄米から作っているそうです。
玄米麹の様子 お酒用の麹は、モフモフしていなくて、どちらかというと酒米を蒸しあげた状態と、見た目はそれほど変わりません。よくスーパー等で売られている麹はモフモフしていますが、お酒用は、ちがうよ!って前に習った通りでした。
少し食べてみましたが、とても甘く仕上がっていました。1回の麹の仕込みは300kgづつくらいだそうで、山の作り方や、溝のような乾燥のさせ方など、いろんなノウハウがありそうでした。
酛種(生酛)作り
出来た麹と、蒸し米、水を混ぜて、それを、すり潰し、発酵させるそうです。発酵のスターターづくりですね。
桶に材料を入れて、下の動画のような歌を歌いながら、すり潰すそうです。
この歌は15番まであり、全部歌うと、20分くらい。その時のお米の柔らかさ等で、この長さを調整するらしいです。また、桶が数個あり、杜氏の作業が均一になるように、この歌でリズムを作っているそうです。 労働歌には、そういう意味・意図があるんですね。
発酵させたスターターは、こんな感じです。
これには、乳酸球菌などいろんな菌が発生しているそうで、なめさせていただきましたが、マイグルトの濃いぃ感じで、さっぱりしたヨーグルトのような感じです。
仕込み
酛種と、麹と、蒸し米と、水を加えて、仕込んだ酒樽です。
3段仕込みにするそうで、パンの中種のかけ継ぎのような感じで、発酵したら、また菌の養分になるお米を追加していく工程を3回行うそうです。たぶん、一番強い菌をどんどん強くして、単一種にしていき、雑味をとって行く工程なのでしょう。3段仕込みにすることで、すっきりとした味わいになると、教えていただきました。
ここでは、仕込み後数日の樽と、しぼる直前の樽を、一口づつ、頂きました。まろやかに、お酒になっていくどぶろくの状態がよくわかりました。
宴会
その後、蔵で宴会&音楽の宴がありました。このツアーのルールの、1品持ち寄りもあり、おなかもいっぱい。
僕は、夏みかん酵母のアンパン・チーズパンを持っていきましたが、
みなさん、とってもこだわりの食材を使った一品を持ってこられていました。どれも美味しかったです。
またこの本に書かれている酒粕酵母と豆乳のグラタンのほんまもんも食べてきました(笑)。やはり、寺田本家の酒粕で作られているからか、酒粕くささがまったくなくて、美味しかったです。
そして、お酒の方は、純米の「五人娘」「しぼったまんま」、発芽玄米酒 「むすひ」、「花啓く」「醍醐のしずく」「寺田本家木桶仕込」をだいたい3杯づつくらいは飲んだかな?他にも出てきたかもしれませんが、「寺田本家木桶仕込」が一番くせがなく少し発泡があってものすごく飲みやすいお酒で美味しかったです。寺田本家のお酒はどれも個性があり、特に「むすひ」とかは、これ酒??って感じですし、「花啓く」は、紹興酒に似た感じの味で、個性抜群です。 あとは、「しぼったまんま」も、飲み口がとてもよくて危ないお酒に分類されるかと思います。
オンラインショップもあるんですね。。 僕は「寺田本家木桶仕込」買ってきちゃいましたが・・・
http://www.teradahonke.co.jp/onlineform.htm
途中に、酒冷ましに・・・神崎神社にお参りする休憩があり・・
その後は、音楽タイムがあり、みなさん上手な演奏を・・・(って僕もPignoseを持って行って弾いていましたが・・・酔っぱらっていたので・・・)
まぁ、酔っぱらってたので、写真もぜんぜんありません(笑)
とても楽しい時を過ごさせてもらいました。ありがとうございました。
寺田本家ツアーは来年が最後だそうです。
高坂さん再来年には、たまつきを閉めて、本格的に匝瑳に移住するそうで、この寺田本家ツアーも、この形態での企画は、来年が最後になるそうです。
一度、たまには月でも眺めましょうに、行ったことがある人 だけに参加資格があるので、是非、みなさん、閉まる前に、たまつきに行っておいた方がいいでしょうし、たぶん、今回も66名も参加していましたが、すぐに予約でいっぱいになると思います。
お店に行って、予約開始前に、高坂さんに直接予約しておかないと、もう参加できないかもですよ。。
発酵や菌について・・
発酵を自分でもやるようになってわかったことが、「菌はどこにでもいる。そして、総量として菌が多い少ないというのは、あんまりなくて、ある種類の菌が優位になりやすいかどうかの環境というものがある。」ということです。
杜氏の世界では、納豆を食べないとか、滅菌しないといけないとか・・確かに、他の菌を寄せ付けない方が、単一の菌を増殖しやすいかもしれません。でも、完全に滅菌することも、完全に枯草菌を排除することも、労多くして、得るものが少ないという感覚です。
酒蔵であそこまで、この発酵のことを理解しているところって、少ないんじゃないかな?って気がしました。あそこに常在する菌達の強さを、より高めるためにも、実は、その他の人間にとって必要でない菌も必要なのではないかな?と僕は思います。
無農薬や無肥料で・・かつ、その場所で生き残ってきた種で作った酵母は、どれも強く発酵してくれるという感覚があります。遺伝子操作を人間がしたわけではないですが、その環境で強くなって行った種には、誰にも注目されないけど、多様性と力強さがあるのではないかな?なんて思うようになりました。
そんなことを自分の中で確証に変えてくれたいいツアーでした。
人のつながりも・・・ みんな頑張ってる。ってことあらためて思い出させてくれました。
高坂さん ありがとうございました。
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