2016年を表す言葉 Post Truth
何気に、ネットを見ていて、目についた言葉がありました。オックスフォードディクショナリーが選んだ2016年の言葉、「Post Truth」。
https://en.oxforddictionaries.com/word-of-the-year/word-of-the-year-2016
英国のBrexitや米国の大統領選の時に、とても使われた言葉だったということで、選定されたようです。僕もトランプとブレグジットについてブログで何回か書いてますから、やはり大きな変化の先駆けだったんだろうな。。なんて思っています。
【都市化?多様性?正義?】Trump現象とBrexitから考えるこれからの世界・・グローバル化とローカル化 【World 3.0】
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Oxfordの辞書の中では、Post Truthは、以下のような定義となっているそうです。
‘the quality of seeming or being felt to be true, even if not necessarily true’.
「必ずしも真実でなくても、真実に見える、あるいは真実であると感じられる品質」という感じかな? 真実かどうかわからなんけど、真実なんだろうなぁ~ みたいな?(笑)
日本では、Brexit の際も、Trumpの際にも、政治がポピュラリズム化しているとかマスコミで言われていましたが、米英ではPost Truth Politicsと呼ばれていたみたいです。
Wikiを読むと、そのあたり詳しく書かれています。また、日比嘉高という方が書いているこのPost Truthに関するブログも面白くて、今の世相をうまくとらえているような気がします。
SNSなどが発達してきて、「正しい情報よりも・・・ 感情的な情報が優先される?」ようになった結果ではないか?と考察されています。
面白い考え方だな。。って思いますし、なんとなく、情報があふれた世の中で、この情報の正しさって、大手のマスコミが言ったからといって正しいわけでもなく、SNSの方が正しいことも沢山ある。国が言ったからと言って正しいわけでもなく。。科学者だって間違っていることもある。真実(事実)は、もともとコンセンサス(多くの人がそう思う)って事柄が真実なのであって、本当の事実とは違うものではないかな?なんて、窓際のおっさんの戯言ですが、そう思うんですよね。。 このPost Truthも、Brexitやトランプに対して、反対に思っていた人たちにとっては、Post-Truthなわけで・・(笑)
トランプにしろ、英国のEU離脱にしろ、結果が事実なんですよね。そして、多数がそう思ったってことは、事実で・・・真実なんてどこにもないと。。
科学が万能ではないけど・・みんなが正しいわけでもない
環境関係の仕事をしていて、環境関係のNPOやNGOの方々とお話をすることが多かったんですが、その中で、宗教のように、「自然」を頑なに思っている人がいたり、例えば、「添加物」や「遺伝子組み換え」について、頑なに悪いとしか聞き入れない方や、それは大企業・国家が悪いと言い張る人が全員ではないですが、少なからずいることに、僕自身は、最初とても引いた覚えがあります。科学や工学の進化が悪いと。。。 また、里山はよくて、河川工事は悪いとか・・・どこまで人間が手をいれたのを自然というのか? ほかには外来種の定義が、明治以降に入ってきた生物だったり。。。
一方で、あほな科学者もいるわけで、CO2は、地球温暖化の一部でしかないのに、CO2は悪でないという人や、温暖化は嘘とか、分別するのはアホとかいうアホもいるので困ったもんだなぁ~って(笑)
僕も自然が好きですし、地球をできるだけそのままで残してあげたい。っていう気持ちはありますし、無添加パンを焼いていたり、無農薬で家庭菜園したり。。と、選択として、昔からあるものが好きですが・・・ 人間自体も進化していますし、それは突然変異かもしれないけど、何かしらの環境の変化で変わっていくものなので、今の自然が、未来の自然だとは思えないし、事実、今の自然は過去の自然ではないと思います。
科学や工学が本当に悪いのか?っていうことには、とても違和感を覚えているっていうのが本心なんですよね。。。
戯言ついでに、安全性について。。
僕自身は、電気系の安全についてある程度の専門家です。例えば、こんなのを作ったりもしました。これは、絶対安全か?って聞かれると、絶対に安全なんてものはないんですよ! 今考えられると思う項目、事項について安全性を最大限、安全性を確認しました。としか工学者としては、言えない。 でも、それでは、わかってくれない人が多くて、「僕が安全だと言えるレベルに達しないと、安全とは言わない。」なんてわけのわからんことを言って納得してもらったりしていました。まさに・・Post Truth (笑)。。
食の安全については、専門外なのですが・・・
実は・・・ 添加物アレルギーの人や、遺伝子組み換えアレルギーの人や、農薬アレルギーの人とは、ちょっと違っていて、自然界にある程度のリスクはあるので、用法を守っていれば、まぁ安全とかいうのを、信じている方の人です。だって、いっぱい飲むと死ぬような醤油をつけて、刺身を食べるんですもの。無添加自然栽培で遺伝子組み換えでない大豆で作った醤油でも大量に飲めば死ますよね。。空気中に窒素は沢山あるんですが、窒素だけ吸うと、窒息して死にますよね。。だから、限度を超えないようなものは、まぁ安全なんだろうと・・・長く使っているもの以外は、実は真実なんてわからないんだもの。。
パンの添加物なんかも・・・レモン汁はOKでしょうけど、アスコルビン酸だとNG。。 乾燥レモン成分の粉だといいのかな?増粘剤ってあって、増粘剤もよく調べると、大豆の煮汁だったりしたりする。。成分表に、レモン果汁、大豆の煮汁って書ければいいんだろうなぁ~とか。。
例えば菜種油にはエルシン酸というものが結構含まれています。これは、ネズミの実験ですが、大量摂取すると心筋異常がでるのが明らかになっています。。だから菜種油を接種するのは、昔はあんまりよくなかった。今は品種改良されて、ダブルロー品種とかになっていて成分がかなり減っていますけど。。それでも含まれています。明らかに悪い成分が入っている菜種油(キャノーラとか健康にいいとされているけど)で天ぷらするのはよいって・・・これ本当かな?
Post truthの世界観と、なんか同じような。。
正しそうにいう人の話が、正しい。。。(笑)
それで、今日、NPO法人農都会議の「遺伝子組換え」シリーズ・シンポジウム の「育種の視点から農業と環境を考える ~育種の歴史に見るNew Plant Breeding Technology(NBT)と遺伝子組換え技術~」の報告書を、たまたま見たんですが。。
まず、このNPO、凄いな。。と・・ 科学の立場も、遺伝子組み換えアレルギーの方の意見も同じようにレポートしている。どちらが正しいか?は決めていないんですよね。
その次に、この遺伝子組み換え・・ 僕自身は、人間が遺伝子やゲノムを直接操作するのと、環境によって変わるのと・・ 交配させたりするのとで、何が違うのかな?っていうのがよくわからないんですよね。科学的には同じような気がする。この報告書でも、科学者の方は、そう言っている。
Dash村で、男米を食味がよくなるように交配させるのはよい。。 でも、雑草に強くするために遺伝子組み換えしたとするのはよくないと・・・ 一方で、スーパーマーケットで、醤油を選ぶ時に、「遺伝子組み換えでない大豆使用」を選んでいる自分もいて。。 そして・・大豆の80%以上は遺伝子組み換えのものになっているという事実も・・・
【読書感想文】つらつらと・・・環境年表2016をめくったら・・・驚きのデータが・・【CS-137とかダイオキシンとか・・】
知っているから、そんなわけないだろうな。。っていうのも知っている。
なんか これこそ・・・Post truthだなぁ~ って。。
真実はどこにあるの? 真実後の世界だなぁ。。
みんなが、もっと冷静にいろいろ勉強したり、人の話を聞いたり、自分で調べたり・・そんなことが必要になる。。難しい世の中 それが、Post Truthなんだろうなぁ~ なんて思った日でした。。
と、ほんとうに戯言です(笑)
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