飲み比べ・食べ比べ
パンの酵母違いの食べ比べ、小麦粉違いの食べ比べ・・塩違いの食べ比べ。。意外に食べ比べると味の違いがよくわかるんですよね。同時に食べることが重要なのと、そのほかの条件をあまり替えないとうことがとっても重要なんですが。。 これ とっても面白くて。。 ここんところ ハマってます。
【東京産小麦のパン】PakuPakuぱん工房&Cafeさんで、立川・みずほ・西東京・青梅産の小麦を食べ比べしてきました!【天然酵母】
小麦粉の違いは、灰分、蛋白量などの他に、発酵後の甘さがとっても大きな違いがあることがわかったり、塩もミネラルの量や、微量成分で、味がかなり変わる。酵母も酵母そのものよりも、長時間酵母が作った酵素?あるいは酵母の死骸や生成物??アミノ酸??が味にとっても影響するんだなぁ~ってつくづく、微量成分について、深く知りたくなっている今日この頃です(笑)
水は??
実は、塩と水について、生地のダレやすさとの関係から、一度、実験したことがあります。硬水(マグネシウム・カルシウムの量が多い)、軟水(マグネシウム・カルシウムの量が少ない)では、硬水はダレにくく、軟水はダレやすい。酵母の中のタンパク質分解酵素の働きがマグネシウムやカルシウムの働きで、抑えられる。 塩にも、マグネシウム・カルシウムが多く含まれる岩塩などでは、やはりタンパク質分解酵素の働きが抑えられるので、そういう成分をもつ塩を使うと、同じ軟水を使っても、生地がダレにくくなって、扱いやすくなる。。
マグネシウム・カルシウム量を計算した結果とかが、こちらにまとめてあります(笑)
あほですね。。こんな計算しなくても(笑)
ではなぜまた水のことを??
こだいらあたりでCivicTechという活動で、井戸の会と交流があり、こだいらふぁんふぁんミーティングという集まりの第一回目を、井戸の水の飲み比べということをすることになり、三万年BBQというイベントの中で、井戸水違いでコーヒーの飲み比べをする企画をしました。
https://www.facebook.com/events/232466487422100/
この時に、井戸の会のみなさんに2種類の井戸水を持ってきていただき、また純水に近いスーパーの水とで、珈琲の味に違いがでるのか??ということを試してみました。
これが、その井戸水のひとつ、小平神明宮の井戸水(小平の西の端の井戸水)
この時に、井戸の会の小平の東の端の井戸水もあり、3種類を飲み比べたのですが。。味が本当にすごく変わるんです。 この違いが、面白いことに、飲んでいただいたかたの大半が体験できて、同じ感想になる。 味覚ってひとそれぞれなはずなんですが、差は、みんな同様に感じられるっていうのが、とても面白いですね。で、その差とは。。
クリアーで渋い味 ---> やわらかまろやかな味
純水にちかいスーパーの水 < 東の端の井戸水 < 小平神明宮の井戸水
となりました。
珈琲は、しじぃ師匠に入れていただきました。これ、実は今回の飲み比べの非常に重要なポイントでして、
粉の量、お湯の温度、抽出時間などを本当に一定にして淹れることができる人がいないとこの実験はなかなかできません。 珈琲って同じ水でもドリップの仕方でかなり味が変わるんですよね。一定に入れる技能というか才能がないと。。できない実験なんです。
ちなみに、水って、そのまま飲んでもあんまり違いが分からないんですよね。。お茶とか珈琲だと違いがよくわかる。
軟水・硬水??
で・・・・・ ここで疑問が??(笑)
日本の水は、たいていが軟水です。井戸水でも軟水の範疇です。WHO基準なら120mg/l 以下でしょう(笑)
そんな微量の範囲の中でも違いがあるのか?? っていう疑問と。。 どっちが硬水に近いのか??っていう疑問がわいてきました。
普通に考えると、井戸水の方がミネラルは地下にある分だけ多いはず。硬水に近いはず。。
日本ミネラルウォーター協会の硬水・軟水の違いには。。
http://minekyo.net/publics/index/7/detail=1/c_id=20
Q-8)軟水、硬水はどのように使い分けされているのでしょうか。
A)水は化学構造上、アルコールなどと同じように、物の香りや味を引き出す力があります。それもミネラルの少ない軟水の方が抽出する力が強いのです。ですから、コーヒー、紅茶、緑茶やウイスキーなど、香りを大切にするものには、軟水を用いた方がおいしく戴けます。ご飯なども、穀類のよい香りを引き出すために軟水が抜群です。お茶には人それぞれに苦みなどの好みがあり、軟水では、緑茶の渋み・苦みを楽しむことが出来、硬水では、よりマイルドで飲み易くなります。
また、コーヒーの場合も、浅煎りのアメリカンでは軟水を用いることで、豆本来のよい香りとさっぱりした味を楽しむことができます。他方、深煎りのエスプレッソでは、硬水を用いますと、渋味の成分がカルシウムなどに結びついて、苦み、渋みが除かれて、まろやかになり、コクが加わります。昆布や鰹の出し汁をとるにも、軟水を使うと、グルタミン酸・イノシン酸などのうま味が抽出され易くなります。
肉料理の場合、抽出力の強い軟水では、嫌な肉の臭みまで出てしまいます。そこで、硬水を使いますと、肉の蛋白質とカルシウムが結合して、硬蛋白質(アク)として抜けて、いい味が出てきます。
とあります。軟水の方が抽出されやすくなるらしい。 軟水の方が混じり物というか金属塩(マグネシウム・カルシウム)が少ないっていうことです。じゃぁどんな成分が抽出されやすいんだろう??
珈琲の味の成分は、こちらに凄く詳しくのってます。
https://sites.google.com/site/coffeetambe/coffeescience/physiology/coffeetaste
超訳すると。。 珈琲の味は、苦味・酸味・雑味 になり、まろやかさを決定するのは雑味の中の渋み成分のようです。で、その渋み成分と硬度の関係は、金属塩(マグネシウム・カルシウム)と関係する。それは、
渋み成分(タンニン・ポリフェノール と呼ばれる多価フェノール化合物)が金属塩と化合して、渋みを感じる口の中のタンパク質受容体を刺激しなくすること で まろやかさが出る
ということのようです。
ということは、今回の水の硬度は高い順に並べると
小平神明宮の井戸水 > 小平東端の井戸水 > 純水
となるということですね。 井戸水の方が硬度が高いってことですね。
当たり前の結果です(笑)
しかも抽出されるものが一部、金属塩と化合して、口の中の神経(タンパク質受容体)の刺激を減らすってことで、まろやかさが変わるってことなんですねぇ~~ 面白い。
パンの発酵でタンパク質を変性させる酵素への影響が違うっていうのと原理的には近いんでしょうね。これも面白いです。
まろやかさと、おいしさは、実はまた別で、飲みたい人が、珈琲にどんな味を求めているかで、違ってきて、クリアーだと、軟水がいいですし、まろやかだと硬水がいいということで、実はどの水で淹れたコーヒーも美味しいということには変わりはないですけどね!
もし体験したい人がいたら。。
これ。。 硬度違いの水を用意すると、自分でも確かめられると思います。
硬度の高い水の代表はエビアンですね。(ちなみにパンの発酵に使うと、加水率かなりあげれます。5~10%上げても大丈夫)
昔から船乗りが、航海中に腐らない水として愛用していたのが六甲の水。これは、軟水度が高い水でしょう。(ちなみに、パンの発酵にはあんまり適してないような気がします(笑)
まぁ、井戸水いろいろ汲んできたり、いろんな湧き水を汲んでくると珈琲の味が変わるっていうのは、本当のことなんですね。
でも。。珈琲豆と焙煎と、豆の発酵などでも味に変化つけられるんですけど。。水で変化つけるのも面白いですね。
水も詳しくなってきました(笑)
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