菅下清廣という国際金融コンサルタント、経済評論家が書いた 株を買いましょうという本ですね。
もともとあまり株とかに興味がなかったのですが、環境の仕事をしていた時に、成長の限界や、限界費用ゼロ などの本を読んだりして、経済について少し興味がわいてきていたり、もっと直接的には、節電施策をした時にお金に換算して予実管理を3年間させられた時に、原油価格の予測や、電気料金の予測をしてみて、これが先行指標があって、ぴったり予測できるものだとわかってから、データと政治やデータと経済、教育などとデータの動きに興味をもちはじめました。それで、このHPでも、いろんなの取り上げていますね。。(笑)
【第五の権力】仮想国家 情報社会に国家はいるのか?仮想民主国家ってできるのかな?WikiLeaksがまた出したけど・・・あんまり新ネタない【Google】
【Global Trend 2035】進歩のパラドックス! パラドックスはトランプ?未来は予測不能を全面に!?【未来図】
【都市化?多様性?正義?】Trump現象とBrexitから考えるこれからの世界・・グローバル化とローカル化 【World 3.0】
World 3.0、Paradox of Progress。。 全部に共通するのは、変化の中の不安定かもしれませんね。。
ということは置いておいて・・・ この本は
目次
超要約
第1章 トランプ政権はなぜいい?
- 債権から株の時代に入った
- これから4年は米国・英国・日本の株が上がる
- トランプ政策に関係する個別銘柄を選べ!
- トランプ政権のブレインは、ウォールストリートとミリタリー関係者
第2章 世界の地政学
- ユーラシアグループという調査会社の2017年の10大リスクの解釈、世界の地政学リスク ⇒ アメリカの一人勝ちになるだろうとの解釈をしています。
第3章 日本の状況
- 安倍政権の安定がカギ
- 小池都知事と安倍政権の関係がを日本の政治安定化のカギ
- サウジアラビアへ人材を投資すれば日本は再浮上する
- 選挙があるとその前後は株があがる
第4章 推薦する個別銘柄
- ここは、トランプ関連ということを4つのグループに分け、それぞれの会社のチャートと概要が掲載されています。
ユーラシア・グループ 「2017世界10大リスク」 2017年1月4日
ユーラシアグループのイアン・ブレマーという政治学者・地政学・政治コンサルタントが予想する2017年の10大リスクを元に、その解釈が書かれています。
https://www.eurasiagroup.net/
10大リスク 2017のレポート自体も、PDFで全文読めるので、これ面白いです。
さっと読みたい人は、このグロービズの記事が分かりやすいです。
http://globis.jp/article/5395
このレポートの根底にある概念は、「G ゼロの世界」-主導国なき世界- ということで、これまで、アメリカやEU、ロシア、日本、中国などのG7というような主導国があった世界から主導国がなくなる不安定な世界になってきていて、その転換期が、2017年だとしています。
2017 年、世界は地政学的後退期に入る。
今年は、2008 年の景気後退に勝るとも劣らず重要な、第二次大戦後で最も変動の激しい政治リスク環境の節目の年になる。大規模な国家間の軍事的衝突や主要国における中央政府機構の破綻を引き起こすような地政学的後退期に発展していくとは限らないが、そのような成り行きが、国際的な安全保障及び経済取引それぞれの枠組みの弱体化及び世界最強の国々の政府間の不信の高まりの「テールリスク」として、今や想定可能になっているのだ。
この原因が、10個のリスクとして紹介されています。 その中の何個かを紹介しておきましょう(笑)
1 わが道を行くアメリカ (予測不能なアメリカになっている)
トランプ政権自体の不確実性もあるのですが、価値観が、変わってきていると・・
米国民の優に過半数が世界のリーダーとしての役割を米国が果たし続けることに全くと言っていいほど関心がない。
3つの変化が書かれていますが、このグローバルな枠組みが弱体化して分断がはじまるというのは、僕もそう思います。
制度的枠組の広範な弱体化だ。「わが道を行くアメリカ」は、グローバルな貿易・投 資の流れ、グローバルなインターネット、そして気候変動に対する連携の取れた対応のそれぞれの分裂を加速する。
いずれにせよ、世界的な制度的枠組みが、少しづつ弱体化していて、国家像が変化してきているということでしょうね。
例えば、当たり前ですが・・グローバル化で儲けているのは、国じゃなく・・グローバル企業だと。。 リスクのひとつが、7.ホワイトハウス対シリコンバレー となっているのですが、ここにも、少し関係するのかもしれません。
ただ、米国経済(そして世界経済)の最も重要な推進力であるシリコンバレーにとって、政治的逆風は劇的 な変化となるだろう。
本では、このことは触れられていませんが、ここはどのように動くのか?興味のあるところですね。
2.中国の過剰反応 3.弱体化するメルケル 4.改革の欠如
ここは、G0の世界と同じで、中国もEUも弱体化していくことが書かれています。またその一つの要因として、2017年は政治的にいろいろ選挙があるので、選挙によって、具体的な事柄の決定が、選挙後ということになってしまうので、変化が遅くなるということですね。
イタリア、ドイツなどのEUは・・・
【読書感想文】限界費用ゼロ社会 その1 金融の限界費用 ドイツ銀行の株価は?【Brexit】
ここでも書きましたが、ギリシャに始まった財政危機をどう克服するのか?が本当の焦点でしょうね。国という制度疲労なのかもしれないとも最近思うようになってきました。
一方で、ドイツ自体は、経済的な回復をするということは
ドイツは、自国が経済危機をあまり効果的に操り、失業率を管理可能な水準に保ち、ある点ではさらに強くなったと喜んでいるだろう。しかし、ヨーロッパ人として、貿易黒字の増加が持続不可能な不均衡を生み出していることを認めなければならない。
というジレンマをはらんでいます。
https://www.weforum.org/agenda/2017/05/a-europe-of-different-needs-not-different-speeds
5.テクノロジーと中東
この本では、ここをよく見ていると思います。
石油エネルギーで支えられていた中東が、アメリカのシェールガス・シェールオイルによって、また世界的な省エネ努力で、石油価格が安くなってきているため、中東の体制維持が難しくなってきている。
それに加えて、テクノロジーの変化により、民衆やテロ組織のコネクティビティが増し、中東のテロリストたちが中東のシステムに挑むための新たなサイバー技術を身 に着けつつあり、著しいテクノロジーの発達が教育水準の低い若年層を 抱えた地域から機会を奪うこともある。
というレポートに対して、この本では
サウジアラビアなどで、イスラエルのようなテクノロジー国家に生まれ変わろうとする動きが盛んであり、日本の人材を投入することで、道が開けると書かれています。 そういうこともあるのかと思うのですが。。 これまで中国だったものが、サウジアラビアに変わるだけのような議論に思えますが、なかなか中国と同じようにはいかないのではないかな?って思います。でも、投資するとすると、みんなが、そうだ!ってわかってからでは、儲からないということなので、このような状況の判断が求められるのでしょうね。。ちなみに、個別銘柄にソフトバンクが入っていました(笑)
8.トルコ 9.北朝鮮 10.南アフリカ
この三国が危ないと言っています。これ、にわかに危なくなっているというより、前から危ないのですが・・・ 2017年になにか紛争の種が出てくる要素がかかれています。
南アフリカは、
https://www.weforum.org/agenda/2017/05/south-africa-economic-nationalism
これを読むと、かなり財政的にも、政治的にも厳しい感じですね。
いろいろな解釈
SBIの北尾さんの日記にも、この10大リスクが取り上げられており、解釈がありますね。
http://www.sbi-com.jp/kitao_diary/archives/2016010710373.html
この方は、トランプが最大のリスクとくくっていますが、
この本では、トランプが最大の儲けという考え方にたっています。
株やる人は、早めに勝って読む方がいいのかも。。
これ、特に2017年から2018年の予想です。
もう5月で、日本だと、1回目の波は、7月、2回目は10月って書いています。調整期間を経て・・2018年は暫時上がると。。
早めに買って、株かって、勝たないと・・・出遅れちゃうかもね(笑)
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