目次
なんか混沌としてきましたね。
極右のル・ペンさんが突っ走るのかと思っていましたが・・
フランス第5共和政の第10回大統領選挙。。 候補者は沢山いて、その中の4人がかなり接戦になっているようですね。
こちらのWikiでは、世論調査結果の推移がグラフ化されています。
今週末の2017年4月23日(日)が、第一回投票。過半数を取れない場合は、5月7日(日)に決戦投票となるようで、Brexitの国民投票やトランプ選挙の時のように、どんな波乱があるのか?少し面白い情勢になっているみたいです。
候補者
上位の4人は、こちらのWikiから抽出すると・・
黄色:Emmanuel Macron (39) | リベラル的社会主義 中道 EU派
支持層は主に左派 |
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濃紺:Marine Le Pen (48) | レジスタンス 極右 脱EU派
移民排斥派 |
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水色:François Fillon (63) | リパブリカン 改革派自由主義者
自由経済派 |
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赤色:Jean-Luc Mélenchon (65) | 社会共産主義 脱EU派
第6共和国の設立、富の再分配、EU条約の再交渉、環境計画、フランスの独立。ソーシャルメディアで大規模なフォローを集めている |
となって・・極右のルペンさんと、極左のメレンチョンがある意味同じような主張してて、なんとなく勢い的には、マクロンとメレンチョンがきそうな展開。。
で・・・もともとフランスは社会主義が強いので、アメリカやイギリスに比べると右といっても左よりで、左というと、かなり左です。マクロンも社会党出身です。
地域別の支持率
トランプの時は、地方VS都市部というのがはっきり出ていたんですが。。
このwikiの下の方に地域別の支持率が乗っていますが、あまり差がない。というか・・面白いのは7州でルペン、4州でマクロン、1州が引き分けになっていて、ルペンがわりと強い。
投票元 | 日付 | サンプル サイズ |
棄権 | ||||
メランチャン FI |
マクロン EM |
フィヨン LR |
ルペン FN |
||||
オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ | |||||||
イプソス | 2017年3月14-17日 | 1,180 | 35% | 10% | 26.50% | 18% | 27% |
ブルゴーニュ=フランシュ=コムテ | |||||||
イプソス | 2017年3月14-17日 | 423 | 37% | 11% | 24.50% | 17.50% | 31% |
ブルターニュ | |||||||
イプソス | 2017年3月14-17日 | 588 | 31% | 11% | 30.50% | 18% | 18% |
センター・ヴァル・ド・ロワール | |||||||
イプソス | 2017年3月14-17日 | 476 | 31% | 11% | 27.50% | 17% | 27.50% |
グランドエスト | |||||||
イプソス | 2017年3月14-17日 | 976 | 31% | 10% | 26.50% | 17% | 33% |
Hauts-de-France | |||||||
イプソス | 2017年3月14-17日 | 1,019 | 31% | 11% | 24% | 14.50% | 35% |
Île-de-France | |||||||
イプソス | 2017年3月14-17日 | 1,621 | 35% | 14% | 27% | 18.50% | 20% |
ノルマンディー | |||||||
イプソス | 2017年3月14-17日 | 545 | 29% | 11.50% | 26% | 17.50% | 28% |
ヌーベル=アキテーヌ | |||||||
イプソス | 2017年3月14-17日 | 853 | 31% | 13.50% | 26.50% | 18% | 23% |
オケティエリ | |||||||
イプソス | 2017年3月14-17日 | 928 | 29% | 11.50% | 24% | 15% | 29% |
ペイドラロワール | |||||||
イプソス | 2017年3月14-17日 | 703 | 30% | 10% | 30% | 20% | 22% |
プロヴァンス=アルプ=コートダジュール | |||||||
イプソス | 2017年3月14-17日 | 755 | 30% | 11% | 20% | 19% | 35.50% |
フランスに住んでいない人は、マクロン支持が多いみたいです。
米国の株やさん系の予想
ファイナンシャルタイムスの予想
https://ig.ft.com/sites/france-election/polls/
こちらは、第1回投票では、ルペンが勝ち、決戦でマクロンと予想しているようです。
エコノミストの予想
http://www.economist.com/blogs/graphicdetail/2017/02/daily-chart-20
こちらも同様なんですが、数字が違っていて・・
マクロンかフィロンになると予想していますね。ブレグジットもトランプも外しまくりだったので、こう見てくると・・・
なんとなく・・・メランションあたりが来そうですね(笑)
フランスという国
フランスには何度か仕事で行ったので、とても親近感のある国なんです。国の広さは日本とだいたい同じくらいで、人口は日本の半分。。食べ物や服をとても大事にする文化的なところは日本と似ているなぁ~って思います。大阪がイタリアだとすると、京都的な雰囲気。だから社会・共産主義的な文化があるのかもしれないって感じてます。ピケティなんかも社会・共産主義的ですね。
人口の推移
右肩上がりになっています。
失業率の推移
10%代であまり改善されていない感じですね。スペインなんかと比べるといいのですが、イギリス・ドイツ・アメリカ・日本と比べると倍ほど悪い状況です。
このあたりに、変化を求める声が隠されているのかもしれないですが・・ イギリスもアメリカも失業率は最近かなり改善されてきたのに、変化を選択しています。今回はどうなるのか?
財政収支
少し改善されてきているとはいえ、日本と同じで赤字国家。。
経済成長率
成長率は日本とちょぼちょぼ・・・
テロ
公安調査庁のページから抜き出してみると、イスラム系のテロが多いですね。フランス自体に行ってみると、イスラム系の方やエジプト系の方は沢山いて、完全に融和しているようにも見えるのですが、過去2年間で見ると、ドイツ3件、英国2件と比べると非常に多い印象があります。
移民・難民
ドイツに向かうシリア難民の話を最近聞きますが、フランスは20年以上前から移民・難民がとても多い国です。二世移民まで加えると人口の2割程度にまでなっているそうです。当然選挙権もあると思います。このあたりの課題は選挙にどうでてくるのでしょうか?
http://www.alter-magazine.jp/index.php?%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%81%A8%E7%A7%BB%E6%B0%91%E3%83%BB%E9%9B%A3%E6%B0%91%E5%95%8F%E9%A1%8C
争点
EUとの関係、移民問題、テロ対策 がやはり大きな問題というのは、上のグラフ類を見るとわかる気がしますね。
EUの問題でいくと、Frexitにはならないのだと思うのですが、EUという大きな連合でマネジメントすることと、各国がマネジメントすべきことの範囲を大きく見直す時なのかもしれませんし、サピエンス前史で言われるように、大きくは統合の方向で来ているのですが、大きな組織のマネジメントには現場力が必要になります。その現場力の裁量をもっと大きくできるように変えていかないと、EU全体でつぶれていくのかもしれませんね。
予想
世論調査の結果や大手メディアが、Brexit、トランプと2回外しました。経済アナリストも表向きは外していましたね。3回目の外しでいくと、ルペンかメランション。予想通りだとするとマクロン。
あと今回もロシアと仲良くしようとしているのが、ルペンとメランション。株屋さんたちが押しているのが、マクロン。他の候補にスキャンダルなどがちょぼちょぼ出てきていたりするので、どのような結果になるか、また予想できない状況ですね。
ピケティ的な考え+ソーシャルネットの勢いでいくと、メランションが来て、またビックリ!とかになるんじゃないかな?
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