【都市化?多様性?正義?】Trump現象とBrexitから考えるこれからの世界・・グローバル化とローカル化 【World 3.0】

カリフォルニア独立?メトロポリタニズム?

トランプを応援していたピーター・ティールが、カリフォルニアの独立を考えているらしい。テックVCは、みんな独立したいって。。せっかく応援したから、カリフォルニアの独立のための憲法改正だったらお金いっぱいあるので、出すんだって(下の記事以外は、ちょっと違う伝え方してますね。トランプになったから、あいつがあほだから独立しようぜ・・って線で描かれている。日本のメディアの多くは・・翻訳もおかしいですね。。)

http://thebridge.jp/2016/11/how-tech-industry-reacted-to-donald-trump-victory?utm_source=THE%20BRIDGE%20All%20Member%20List&utm_campaign=afbd6a50bf-Daily_Mail5_22_2015&utm_medium=email&utm_term=0_eeca0d9f50-afbd6a50bf-295899941

ソ連もそれぞれ分裂したし、バルセロナも独立したいといってるし・・・

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8B%AC%E7%AB%8B%E4%B8%BB%E5%BC%B5%E3%81%AE%E3%81%82%E3%82%8B%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E4%B8%80%E8%A6%A7

規制ばかりになってきて、おおきくなりすぎたEUでは、Brexitが起こった。。

効率性を重んじるばかりに、統一化されてきた中で、多様性という正義を許容できなくなって、自分たちのスタイルを、もう一度とりもどそうとしているのかもしれないですね。

理想的なコスモポリタニズムから、都市国家的なメトロポリタニズムの考えに 少しづつ変化しているかも。。ってだいぶ前から、僕自身も思い始めています。グローバル化っていう言葉の意味もどんどん変わってきているし・・

Worldの定義が変わってきたのかと・・・Worldと言えば

World 3.0

なんでも少数点つければいいってもんでもないけど、Web 2.0くらいから、経済学系や社会学系のやつは、こういう言い回しが多いですね。あとでなんのことかわからないですよね。Webだと、HTML5なのかHTML 2.0なのか?だし(笑) マーケッティングも3.0だし。。産業革命から情報革命を経てIndustry 4.0とか、文科省に至っては、Society 5.0だと。。(笑)

トランプ現象Brexitを見たりしていると、いよいよ環境関係で有名な “Think Global Act Local” って世界観に突入していくのではないのかな?って思います。

ちなみに、World 3.0では

World 1.0 :民族国家がそれぞれ存在している状況

World 2.0 :無国籍を理想とする考え方 ← 今ここ

を経て、自分のルーツや独自性認識した上で、相対的な類似点・相違点を認識する世界へ と変わっていくらしい。

ハーバードビジネスレビューの本ですから、エリート層の理想解かもしれませんが、多くのエリートも、そろそろ、そう考えてきているのでしょう。

グローバル化の流れの中で

GoogleやAmazon、Apple、Samsungなどの情報系グローバル企業の場合と、その前は違うんではないか?って思うんです。その前は、トヨタやGM、フォードなどの機械系グローバル企業、Phillips、Panasonic、Sonyなどの家電系グローバル企業のころ。これは工業製品という物があるグローバル。その前はきっと石炭や石油などのエネルギー系グローバル、その前は小麦、大豆、とうもろこし、肉などの食料系グローバル。。実はそれぞれグローバル化の意味するものは違ったんだと思うんですよね。

もともとは、大航海時代や植民地時代に貴族が潤うため始めたグローバル化なんでしょうが、中流階級への恩恵としては、最初の食料は、飢饉など災害に対する備えのような意味もあったでしょうし、工業系のころは、生活が便利になったという意味もあった。その中で、これらの物は供給元である非先進国(Developing Country)の安い労働力(植民)の恩恵で、物の価格もさがり、先進国は、豊かな暮らしができるようになった。有り余るくらいに豊かに。。生産者は非先進国で、消費者は先進国。

食料系グローバルの時は、先進国は豊かになり、非先進国は搾取された。 そのころ先進国は工業化が進んで、先進国の工業労働者は、食料を安く買えるようになった。生産者は非先進国で、消費者は先進国。

エネルギーは、労働者の賃金の問題だけではなく、先進国で採掘すると、公害の問題がでて、先進国でなかなか採掘できなくなったことが非先進国で採掘させるようになったんじゃないかな?って思うんですよね。採算があわない原因は労働賃金だけじゃないと思うんですけど。。そういう恩恵を先進国は受けていた。これも非先進国の環境と労働力の搾取でなりたってた。ここでもまだ、生産者は非先進国で、消費者は先進国。

工業系グローバルの時代は、安い労働力を武器にした非先進国で製造するようになったと同時に、安い労働力が先進国でも働き、もともといた先進国の人は、働く場所が限られてくる状態になった。(この10年くらいの日本がそうですね。。デトロイトなんかはもうちょっと前ですね)。そうすると、この前の二つと少し違って、非先進国に知恵とお金が入り、賃金も高くなっていき、先進国っぽくなてきた。そうなることで、それまで非先進国も消費する国になった。

この工業系グローバルで、先進国・非先進国 や 生産者・消費者の区分が、これまでのグローバル化と違って、先進国の中での生産者・消費者を作らなければいけないので、中に植民地がいる状態になって、どんどん格差ができてきた。ということなんでしょう。

だから、今回の大統領選挙で、エリートVS中間層という構図になったんでしょうね。正確には、投資家・資産家層VS元工業労働者層ってところなんでしょうけど。

http://tom2rd.sakura.ne.jp/wp/2016/11/09/post-2381/

工業系グローバル化が進むと、余計に、この先進国内での格差は広がる。

それに付け加えて・・・

情報系グローバル化って?ずるいことすること?

GoogleやAmazon、Apple、などの情報系グローバル企業は、もうちょっとおかしなことになってきていますね。有名なのが、Apple。 アメリカにも、きちんと納税していない。

https://vdata.nikkei.com/prj2/tax_haven/

金融系グローバル企業なんか、タックスヘイブンしまくりなんでしょうね。 クリントン財団とかも、ウィキリークスに乗ってるとか。。

工業系グローバル企業も、同様なことをしているのでしょうけど、金融系・情報系グローバル企業は、こういう疑惑がいっぱい。

もともと企業会計って、経費を計上したり、投資にまわしたりすると、営業利益なんてどうにだって編集できるもんなんですよね。。投資家向けには、会計基準ってあり、米国基準で公表することで統一をしようとしているけど、そもそも目的が違うので財務会計 税務会計で一致してないところもある。。あまり僕も言えない。。けどね。。いつか暴露してみたい(笑)

この時代のグローバル化では、先進国にも非先進国にも利益の還元はなく、株主や、経営者にしか利益が回らないグローバル化になってきているんです。

この違いは、実は大きくて、格差をどんどん広げる方向に向けてしまう。

http://tom2rd.sakura.ne.jp/wp/2016/07/20/post-1591/

http://tom2rd.sakura.ne.jp/wp/2016/07/25/post-1632/

本人たちは、そんなことしたいと思ってはいないんだと思いますが、仕組みとしてそういう風になっていった。

これは、国際競争上も、国内競争上も、よくない仕組みになっているのは明らか。

このことを指摘しているのが、トランプなんだと。。昨日やっと気が付きました。

http://www.huffingtonpost.jp/2016/02/20/trump-boycott-apple-iphone_n_9280356.html

iPhoneからツイートしているあたりが、トランプっぽいですけど(笑)

アメリカはやっぱり、すごいのか?

トランプは、つよいアメリカにしよう!ってことを言っています。

これは、アメリカはもう強くない。ってことを、真摯にそして、現実的に受け止めている。日本のように、人口減っているのに、GDPを右肩あがりにしようと言っている国と違って、現実を・・そしてマジョリティを、マクロの傾向をきちんとつかんでいる。ってことなんですね。

それで、World 3.0 自分のルーツや独自性を認識した上で(ちゃんと自分の国に納税して)、相対的な類似点・相違点を認識する(それぞれ商売している国にも納税する)世界へ

ってことなのかも。。

日本も幕末からの念願である対等の通商条約や対等の同盟関係がやっと結べるかもしれませんね。それには普通の国にならないといけないということを覚悟しないといけなくなるんでしょうね。

もう一つの方向性

グローバルとローカル。。もともと、金額ベースやGDPベースではグローバル(輸出)の比重が高くみえるのですが、人の動き、モノの動きは、8割がローカルだそうです。日本も輸出大国と言われていたころも、実は8割がローカル経済で回っていたそうです。

各国が法人税の減税合戦を繰り広げ、グローバル企業を自国に呼び込むようにする方向に向かうとすると

工業製品・食料・エネルギーなど物流を通さなければならないものは、ローカル化が進んでいくのかもしれないな。って思っています。 グローバル企業が、他国で儲けた分は、その他国に還元するようになっていくと、本社のある自国へ還元できなくなりますよね。。そうすると、儲けられる他国に行く。。結局、自国はなくなるってことになりますよね。

情報と、おおもとの制度や法律だけ、グローバル化されるかもしれないけど、いま言われているようなグローバル化というのは、終焉に向かっているのかもしれないですね。つまりは、グローバル化で儲けられるって時代はそろそろ終わりになり、自国で生産して自国で消費する状態でバランスしなければ持続可能でなくなるってことなんじゃないかと。。

バランスというより循環型のメトロポリタンになるといいなと思う。

そう。。オランダがこの前、公表した100%循環型国家のように。。。

https://www.government.nl/ministries/ministry-of-infrastructure-and-the-environment/news/2016/09/14/cabinet-national-raw-materials-agreement-to-foster-recycle-economy-by-2050

 

投稿者 tom2rd

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