【発酵】微生物燃料電池のキットが届いた!MudWatt Mad Science なの?発電できるのか?【DIY】

MudWatt

CEATECでこないだ見つけたMudWattが到着しました。

http://tom2rd.sakura.ne.jp/wp/2016/10/04/post-2017/

さっそく中身をあけてみると・・・

DSC_0463

な~るほど、電極は、カーボンのフェルトで作られているのかぁ~ あとは電解コンデンサ2個と、時計とLED・・

基盤の方を見てみると・・・

DSC_0464

たぶん昇圧用ICが入っているんだろうな。。 もともと0.4V くらいの電圧なのでエネルギーハーベスト用の石だと思う。

これも、昇圧ICのおかげだろうなぁ

これの基本特許って、金井君もってるんじゃないのかな? これを作ろうと思ったら、こういうのがいるよね。でも、ペルチェ等を発電に使ったりするエネルギーハーベスティングが少しづつ流行ってきて、いろんなところから出るようになったんですねぇ~

LTC3108 など

https://strawberry-linux.com/catalog/?c=harvesting

20mVくらいから昇圧できるようになってきたので、ボタン電池くらいのことは、できるんでしょうね。

昔は、こんなことやってた時は0.4Vくらいからだったもんな

http://www.ntt.co.jp/RD/OFIS/active/2008pdf/hot/ct/01.html

アプリがすぐれものかもしれないなぁ~

無料でダウンロードできるスマホアプリがあります。入れると、こんな画面がでます。

screenshot_2016-10-06-15-12-07

それで、何がすぐれものか?っていうと、たぶん、このようにして、LEDの明るさを映すと、何ワットか?を推定してくれる機能がついています。

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これで、グラフも描けるようで、すごいですね。

https://itunes.apple.com/jp/app/mudwatt-explorer/id813029960?mt=8

https://play.google.com/store/apps/details?id=com.keegotech.mudwatt&hl=ja

微生物の世界、特にシュワネラ菌とかは、あちこちにいっぱいいるけど、まだよくわかっていないところが沢山あります。小学生とかに無料配布して、いっぱいあちこちの泥やゴミを入れて発電させてみて、効率のいい菌を発見させると、ひょっとするともっといい菌がみつかるかもしれませんね。

原理が簡単なので、たぶんこれ、一つ300円くらいあれば作れると思う。

これと、抵抗と、簡易のテスターでもいいですし・・・

もし、やってみたい方がいたら、僕が作って差し上げます!

あとは、菌を同定するサイトがあれば、とてもインターネット的研究かも。。。

僕も実験してみて、続編を書こうと思います(笑)

Back to the Future II かな?でドクがバイオリアクターでデロリアンのエネルギーを作っていたのを知っている人! みんなで、新しいバイオリアクター探しませんか?(笑)

発電菌・微生物燃料電池について

ここまで書いても、信じない人って多いと思うので・・・ もしもっと信じたい人はこういう本を購入するといいのかもしれません。

以前、調べたページは・・こちら・・・

http://tom2rd.sakura.ne.jp/wp/2016/03/03/post-531/

論文を見るより、特許をみると原理とかどういう工夫をすればいいかとか、課題とかがまとまっていていいかもしれないです。ちょっと、調べてみたので、参考に・・・

 

  • 豊橋技科大 微生物発電装置、微生物発電装置用電極およびその製造方法

https://www.google.com/patents/WO2013073284A1?cl=ja

これが一番 MudWattの構造に近いですね。

  • 科学技術振興機構 微生物燃料電池用電極及びそれを用いた微生物燃料電池

https://www.google.com/patents/WO2012066806A1?cl=ja

カーボンナノワイヤーで、集電効率をたかめるようです。

  • 積水化学 微生物燃料電池用電極、微生物燃料電池用電極の製造方法及び微生物燃料電池

http://www.google.hr/patents/WO2015025917A1?cl=ja

電極全体に含まれる導電性カーボン材料の使用量を少なくすることができる発明らしい。

  • シャープの特許 微生物燃料電池

https://www.google.com/patents/WO2016035440A1?cl=ja

MudWattがベースになっていて、この特許は、微生物のことよくわかって書いているみたいな気がする。以下、特許から引用している文章です。

「土もしくは泥から供給される電流発生菌を触媒として用い、かつ土もしくは泥から供給される有機物燃料の酸化を行うアノード電極と、空気中および水中から供給される酸素の還元を行うカソード電極とを備える微生物燃料電池であって、対向するアノード電極とカソード電極との間に酸素透過制限層を有することを特徴とする微生物燃料電池により、土や泥からの直接発電により、高い発電性能を有し、かつ薄型化・小型化が可能な微生物燃料電池を低コストで提供することができる。」

単純だけど、賢いね。電極がそれぞれ、嫌気発酵と好気発酵の中にいているということだから・・

「アノード電極2に用いられる電流発生菌は、たとえばShewanella菌、Geobacter属細菌、Rhodoferax ferrireducens、Desulfobulbus propionicusなど従来公知の適宜の嫌気性の電流発生菌が挙げられ、中でも、幅広い土壌中に豊富に含まれ、アノード電極との電子授受が容易であることから、Shewanella菌が好適である。また、アノード電極2によって酸化する有機化合物としては、たとえばグルコース、酢酸、乳酸などの炭化水素物、アミノ酸などが好ましい。

(カソード電極)
第1の発明の微生物燃料電池1において、カソード電極3は、空気中および水中から供給される酸素の還元を行うものである。このようなカソード電極3としては、導電性を必要とし、かつ腐食性に優れ、また電気化学的に酸素還元能を持つ材料が用いられ、このような材料としては、好ましくは、ステンレス、白金、金、カーボンなどの材料や、金属などの導電材料にステンレス、白金、金、カーボンなどのコーティングを施したものなどを挙げることができる。また、酸素還元能を有する酵素や微生物をコーティングした導電材料を電極に用いることもできる。

さらには、微細構造、メッシュ状など、投影面積よりも電極面積を稼げる構造・形状を有するカソード電極3を用いると、酸素との反応面積を増やすことができるため、その場合、大きな発電電流を得ることができる。

カーボンフェルトやカーボンペーパーなどをカソード電極3に用いた場合には、電気抵抗も低く、酸素還元可能な電極面積も増やすことができ、また貴金属材料よりも低コストに抑えることができるが、必ずしもこの材料に限られない。

また、カソード電極3には、フェロシアンイオンなどの、電子媒介物質(電子メディエーター)を用いることで、電極と酸素の電子の交換を円滑に行い、電流を向上させることもできるため、電子媒介物質(電子メディエーター)を電極周辺に配置したり、電極に固定化したりしてもよいが、必ずしも必要というわけではない。」

シュワネラ菌は乳酸を分解するのか・・・だから水質浄化に使えるんですね。。つーことは、乳酸菌を一緒にいれてあげると、発電量が大きくなるのかも・・・水酸化鉄コロイドを入れると50倍になるっていうのもあるので・・・一緒に培養する菌の連携を考えるのも面白そうですね。

論文とかでは・・

微生物燃料電池での電流生産を可能にする Shewanella oneidensis の細胞外電子伝達機構

http://www.jseb.jp/jeb/09-02/09-02-105.pdf

MudWattのサイトにもいろいろ載っています。

http://www.mudwatt.com/pages/educational-resources

https://cdn.shopify.com/s/files/1/0598/6373/files/MudWatt_Power_and_Microbe_Population_Calculator.xlsx?15066017715324981567

https://cdn.shopify.com/s/files/1/0598/6373/files/BackYardNet_Distributed_Sensor_Network.pdf?8801

https://cdn.shopify.com/s/files/1/0598/6373/files/Benthic_MFCs_for_Long_Term_Power_Sources.pdf?8801

https://cdn.shopify.com/s/files/1/0598/6373/files/Dunaj_et_al..pdf?3779876606660569562

シュワネラ菌は体に悪いことないのか、一応調べてみた。

シュワネラ菌は、海・深海などに一番沢山いるみたいだが、本当にどこにでもいる菌のようですね。 毒性などは人間から検出される例は少ないらしい。ただ、最近、症例も少ないけどあるようです。

生魚の喫食後に発症した Shewanella algae 菌血症化膿性

https://www.jstage.jst.go.jp/article/kansenshogakuzasshi/83/5/83_553/_pdf

ということで、とりあえず、みなさん菌を触ったあとは、一応、手洗いしましょう(笑)

この論文、少し面白くって培地 条件 なるほど・・・シュワネラ菌の培地条件は

「42℃ ないし 6~6.5% の NaCl 濃度存在下で発育 すること」,
「羊血液寒天培地中 48 時間で β 溶血を示 すこと」,「ムコイドコロニーを形成すること」
などの 性質を利用するか,16S rRNA 解析や gyrB 遺伝子配 列解析などの
分子生物学的手法に頼らざるをえない

乳酸をエサにするシュワネラ菌、もともと深海にいたので塩もいいのか・・・
あと、酪酸をエサにするジオバクターも働いているのか・・

面白いなぁ~

投稿者 tom2rd

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