【読書感想文】う~ん。。若者が集まる大学とか学校を地方に移すのがいいんではないかな?国土計画:「国土のグランドデザイン2050 ~対流促進型国土の形成~」

去年の7月に、2050年の国のグランドデザインというものが公表されています。これを読んでみて、少し違った妄想がでてきました。

国土計画:「国土のグランドデザイン2050 ~対流促進型国土の形成~」

有識者会議が開かれて約2年かけて作られたものです。国土計画

背景と課題としては、

(1)急激な人口減少、少子化
(2)異次元の高齢化の進展
(3)都市間競争の激化などグローバリゼーションの進展
(4)巨大災害の切迫、インフラの老朽化
(5)食料・水・エネルギーの制約、地球環境問題
(6)ICTの劇的な進歩など技術革新の進展
はもうだいたいわかっている話ですね。

骨子としては、

(1)コンパクト+ネットワーク
コンパクトシティ化とITで重層的なつながりを作る
それにより、生産性・効率を上げ、新しいイノベーションで価値を作る
(2)多様性と連携による国土・地域づくり
地域に根付いた多様なコンパクトシティを連携させる。 その推進力は、新交通革命(自動運転)と新情報革命(IoT)
(3)人と国土の新たなかかわり
「国際志向」と「地域志向」の二つの価値感を評価軸として認める。
(4)世界の中の日本
外人が日本で過ごしやすくする。
(5)災害への粘り強くしなやかな対応
インフラを賢く使いこなすことに重点を置く
(6)国土づくりの理念
「多様性(ダイバーシティ)」、「連携(コネクティビティ)」、「災害への粘り強くしなやかな対応(レジリエンス)」を理念とする

というようなもので、人口区分毎では、
大都市圏は、大都市圏をもっと結んで、それらの特色を融合させたスーパーリージョンを形成して世界と戦う。
地方都市圏は、多様な文化・特色をもって、コンパクト化を図って、交通・情報の連携で、世界と戦う。
中山間部は、魅力だす努力をしたらいいけど、少し人が入れば維持できそうだぞ。
という感じでした。

なんとなく、読んでみて・・・
リニア新幹線を、日本全国に引こう!
観光がんばろう、田舎暮らしを応援しよう
女性と高齢者の社会参加を促そう
ということのように感じました。

いいな! と思ったのは
「脱工業生産力モデルを志向した新産業を創出する」そして「大量生産・大量消費モデルからの脱却を図る」「共助のモデルに」
などなどですね。これが基本的になれば、いろいろ変わっていくような気がします。そして、最後には、国民運動をしよう!という提言になっています。でも、何か所か気になるところがあるんですよね。一つは、いろいろな中心が、行政や都市になっている点。大量生産・大量消費モデルから脱却を図っていくモデルを構築するなら、なんとなく、そういう大きな拠点はいらなくなって、分散型になるのではないのかな?と思ったこと。でも、実際には人は集まる方が楽しいことが多くなるので、集まっちゃうんですよね。

その中で、もっと気になることが、書いてあって・・

(4)大都市圏域と地方圏域
- 依然として進展する東京一極集中からの脱却 -
東京圏への人口集中は、諸外国では類を見ない現象である。人口流入のほとんどは若年層によるものであり、近年は全国的に地元での進学・就職志向が若干高まってはいるが、東京圏への人口移動は継続している。人口は、相対的に所得が高く、雇用情勢が良好な地域に移動していくと考えられることから、近年雇用の受け皿の中心となってきているサービス業、特に、東京圏への金融業や情報通信産業などサービス業の集中を背景とした雇用機会の多
寡が継続的な人口流入を引き起こしている可能性がある。
東京圏への一極集中は、前述したように、結果として国全体の人口減少を加速させているだけでなく、ひとたび首都直下地震が発生した際の被害をさらに増大させ、国家の存亡の危機を招くことにもなりかねない。若者の東京への流出に歯止めをかけるためには、地方における雇用の場の創造が不可欠であり、フューチャー・インダストリー・クラスターの形成や農林水産業の活性化、観光立国の実現を推進するほか、元気なうちの田舎暮らしの促進等を通じて、各地域間の人の対流を活発化させつつ、東京から地方への人の流れを創出し、依然として進展する東京一極集中からの脱却を図
る。
また、高速交通体系の整備により、民間企業が東京から地方都市へ本社を移転させるなどの動きが出てきている。こういった動きの背景には、良好な職場環境や人材の確保、東京にある施設の維持コストの削減、さらには災害に対するリスク分散等があると考えられ、こうした動きを国全体の新たな流れとしていくことが重要である。このため、現在東京に存在する国や民間企業の施設・機能等のうち、必ずしも東京にある必要はないと考えられるものについて、地方への移転を促していく施策を検討する必要がある。
平成20年7月の国土形成計画(全国計画)において位置付けられた広域ブロックの自立的発展については、引き続きこれを促進していくこととするが、その後の我が国の国土を取り巻く状況の変化等を踏まえ、広域ブロック相互間の連携も強化していくことが必要である。このような広域ブロック相互間の連携を、これまでの国土計画において構想され、21世紀を通じて明らかにしていくとされた北東国土軸、日本海国土軸、太平洋新国土軸及び西日本国土軸の4つの国土軸の構想とも重ねていくこととする。

ということで、東京に人口が流入するのは、仕事があるから・・ という所。
ここは、どうなんでしょう? 人が集まるから仕事がある。仕事があるから人が集まる。。鶏と卵ですね。

年齢別転入

やっぱり若い人って、高校~大学生くらいで東京来てるんですよねぇ~
せっかく、進学・就職志向が高まっているが・・と書いてあって、就職の職を地方に!とは書いてあるけど、進学についての解決方法が書いてないのですよね。
ふと、大学時代の同級生と、こないだ一緒に飲んだ時の話を思い出してしまいました。それは、「東京にいてると、大学受験、地方より断然に楽だよね。」って言ってる地方出身の親です。そうですよね。地方からだと、泊るところも、必要になるし。。学習塾も近いですしね。地方だと、進学校も、親元から離れてしまうので、高校から一人暮らしも多い。
昔、藩がそれぞれに有力な人物を出したのは、藩校のようなものが、ある程度独自にあって、村々に寺子屋があって、それぞれが特色を持っていたからじゃないのかな?中国の古典で子供を大物に育てるために寺子屋のそばに引っ越したっていうのもあったような。。というのと、藩がから出ようとすると、脱藩しなくちゃいけなかった。縛り付けるのは、もう無理だけど、地方にすばらしい先生がいたら、そこにまた集まるんだと思うんですよ。それくらいは強制してみてもいいんじゃないかな?とも思う。
あるいは、ネットを利用してということなら、カーンアカデミーとか、学ぶだけなら、ネットの活用の方が今は断然いいような気がする。子供がYoutubeみて、いろんなもん作ってる様子をみていると、人って習うことより、倣うことの方が上手なんじゃないか?って思う事が多いんです。仮に、大学として、大学自体もオープンコースウェアへの取組が進んでいるので、授業の面では、そろそろどこででも高等教育が受けられるようになってきているから、あとは、それぞれの地域で若者がちょっと集まれる場所があればいいんじゃないかな?なんて思う。若者が東京に集まるのは、刺激を求めてだと思うんですよね。仕事か??って思っちゃう。音楽を志す人も、やっぱり東京に出てきちゃう。仕事なんかなくても・・・そういう意味では、エンターテイメントなんじゃないかなぁ?って思うんですが・・・だとするれば、ライブハウス的なエンターテイメント(演芸場か?)と、遠隔授業を受けられるブースがあるような拠点が地方にいっぱいできれば・・・いいような気がするけど、どうだろう?? まずは人をとどめるところから入った方がいいような気がしません??

 

参考 三菱UFJの記事

上記に見てきたように、地方部においては、学校教育段階の若年層に教育投資を行い、その結果、個人がさらなる学校教育の機会を得ようという意欲が喚起されるほど、地方からの人材の流出が起きてしまうというジレンマを抱えている。

投稿者 tom2rd

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