業界の動向を知る
バンドのベースのYoshiさんの紹介で、Puratosという製パン・お菓子業界の方(佐藤さん)とお知り合いになり、一度、白い粉を頂き、その魔力を体験していまして、こんど展示会があるというので、本当は業界の方だけしか行けないんだけど・・・いろいろと興味があったので、お言葉に甘えて、行ってきました。
http://puratos.jp/consumer/taste_tomorrow/
Puratosは、製パン、パティスリーの材料、チョコレートを製造販売しているベルギーの会社のようです。サワー種の天然酵母の種類だけでもびっくりするほど製品になっています。日本には青山のブラジル大使館の横にオフィスがあります。
な~んか、おしゃれです。。。
パン
パンは、粉、イースト(天然酵母)、改質剤まであって、リテール(小さいパン屋)さんから大きな製パン工場までお客さんだそうで、冷凍生地で美味しく作る方法や、焼いてから冷凍して送る方法など、いろいろな技術を駆使した製品があるようです。
イタリア系 フォカッチャ
上から、レッコ風、ローズマリー、ジェノバ風です。
酵母に、オーセンティックデュラムというパスタでよく使われる準強力粉を使ったサワー種(デュラム小麦のサワー種ベース)と、トスカというデュラム小麦ベースの粉状サワー種を使ってイタリア風に、カリッ、サクッ!というところを演出しているそうです。添加剤として売られてますが、酵母ですね。
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個人で買うには、量が多すぎですけど(笑) 酵母も混ぜて使うんですね。。なるほど・・ 確かに天然酵母が違うと風味や焼き味がぜんぜん変わるので、なるほど~って感じです。
スペイン
レーズン・カンパーニュ、カンパーニュ、デュラム小麦の田舎風のパン、パン・ガレーゴです。こちらは、焼いた後に冷凍して通販などをしても、皮がパリパリにならずに、中身もしっとりさせることができるテクニックを使っているそうです。
酵母に、オーセンティック・オリジンという、ハードパンというかフランスパン用の酵母を使って、ベイクイットという、皮が硬くならず、中身もしっとりするというインプルーバーを使っているそうです。
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ベイクイットなどのインプルーバーについて、僕の経験だと、麹や米麹の酵素を入れるとしっとりする感じがしたので、麹とかそういうのが入っているのか?聞きましたら・・・成分は言えないそうですが、でんぷん質でアルファ化したデンプン(ジャガイモ)らしいです。なるほど・・
でんぷんを膨潤または溶解した糊の状態のまま、急速に乾燥させたものがアルファ化でんぷんです ってことで、一回解いて、急速乾燥した ジャガイモとかトウモロコシのデンプンなんじゃないかな? コーンスターチとか、片栗粉ですね。。 ほかにも何か入っているんでしょうけど、テクニシャンの方と話をした感じでは、そんな感じがしました(笑)
こちらも、オラコロやカルメンという液種(酵母)も入れて風味をつけているそうです。
オラコロはライ麦ベースだから少し酸味を出すんでしょうね。カルメンは、小麦粉ベースの液状サワー種だから酸味が少し少ないのかな?
インプルーバーを入れているので、焼いてから冷凍保存できるんですが、もっと鮮度を保つには、真空包装機で、脱気して、窒素充填をすると、酸化せず風味を残したままで、運べるそうです。
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値段を聞いてびっくりですが、レストランなどに卸すパンには、このような工夫がいるとのことでした。冷凍・解凍されたパン食べてみましたが、風味が本当によく残っててビックリでした。真空包装調理は、Cooking for Geeks でも乗ってたので、いろいろ面白そうです。
ノルディック(北欧)
こちらは、スウェディッシュプレッツェル、カネルボッレ、ティビアキス、チョコレートドーナツです。 冷凍生地にして保管できる改質剤 キモ・FTOというのを使っているのがキモだそうです(笑)。プレッツェル、カネルボッレは成型の時の編み方も凝っているとか。。凄いですね。 サロメというまた、ライ麦ベースの液状サワー種もイーストと併用しているんですね。天然酵母というかサワー種は風味付けとして使われるんですねぇ~。
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これは、小麦グルテンと、ビタミンCかな? なるほど、グルテン強化してあるので冷凍しても発酵で出た二酸化炭素が抜けないので、パン生地がいい状態になるんですね。。ほほぉぉ~
ニューヨーク
チョコレートベーグル、ベアクロー、チョコレートバブカ 最近のパン屋さんの流行りっぽいパンですね。ベーグルは、日本に合わせて少し柔らかめにしてあるそうです。本場で食べると固いですもんね。これ、イースト入りのドーナッツミックスを使うんだそうです。イーストでドーナッツ??って最近流行っているそうですね。
それと、チョコレート、2Fにチョコが沢山あって聞いてきたんですが・・・チョコも発酵させているんですね。知らなかった。それと、チョコに入っている乳化剤は大豆由来で、大豆の煮汁から作っているそうです。な~るほど。。大豆の煮汁をホイップすると、クリーム状になりますからねぇ~
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梱包資材?
梱包というか包装資材もあって、ミルクフランスなどは冷蔵しておかないといけないらしいんですが、そういう冷蔵用にきちんと包装しておくものもあったり・・ 下のように、実は梱包用の資材にシールをはって少しオシャレに包装したりとか、お客さんに喜んでもらえる工夫を提案するんだそうです。楽しそうですね!こういうの実は好き(笑)
パティスリーエリア(2F)
こっちの方が沢山あって・・びっくり
チョコレート
チョコレートって、カカオ豆を発酵させているんですね。知らんかった(笑)
http://www.chocolate-cocoa.com/dictionary/cacao/flow.html
発酵させないと、チョコレート味にならないんですって・・・ 知ってた?
Puratosのチョコレートは、すごく有名みたいですね。パティシエの方々にとっては・・発酵って聞いたので、また調べてみようっと(笑)
ランプに入ったやつ、なんかいいなぁ~ (笑)
その他
お菓子はいきなりその他になりますが・・・
抹茶を使った和風ゾーンとか、いろいろありました。
マフィンにも、サワー種を使って風味をプラスするのが最近の流行りだそうです。サワー種には乳酸菌が入っているので、バターやミルク控えめで、ヨーグルトを入れているような感じでしょうか?食べてみると、そこまで乳酸菌っぽくなく、自然な味なので、サワー種で風味を出しているって感じなんでしょうね。美味しかったです。
実は・・・お昼前に行ったので、お菓子でおなかいっぱいになっちゃいました(笑)
添加物も調べてみると・・・
そういえば・・・前にもらった白い粉は、S500プラスですね。。 これは、炭酸カルシウム、グリセリン脂肪酸エステル(乳化剤)、L-アスコルビン酸(ビタミンC)、a-アミラーゼ、キシラナーゼ、食品素材(小麦、ぶどう糖)のようですから、乳化剤(界面活性剤)の油脂的な働きと、アスコルビン酸(ビタミンC)と炭酸カルシウムで、発酵促進(イーストフード)をする働きがあるんですね。それでふんわりが長持ちするんだ。。なるほど。。ということは、食用油とレモン汁とちょっと辛子とかでもそういう効果が出せるんじゃないかな?
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添加物って何が入っているのかわからないので怖い印象がありますが、何が入っているのかわかると、なるほど~って感じで、化学的な作用と、安全性なども自分で判断できるし、僕みたいな、いろんなもので天然酵母作る人には・・例えば、ジャガイモ天然酵母だと、クラムを柔らかくする効果を出せたり、デュラム粉の種類でサワー種を作ると皮が柔らかくするとか、そういうこともできそうなんだ。。って・・
粉を固定して天然酵母違いで、パンの違いを演出したりできそうですね。。おもしろいなぁ
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