目次
電磁界シミュレーションシリーズ NEC2編 その2
ちょっとアンテナのことを計算しようとするのに便利な4NEC2・Xnec2など。。(このページでのNEC2記事はこちら)
NEC2を使う場合に、すぐ忘れる NECファイルの意味を4NEC2についているショートリファレンスを元に、忘備録として少し解説を書いておきます。
なお、
言っておくけど。。ここは、むっちゃ簡略版ですよ
その1のアンテナ構造編はこちら
プログラムカード編 その1
EX Excitation (EX) 起電力を与える 給電点
正確には給電点だけじゃなく、散乱等をみるために平面波を入れることもできます。
ショートリファレンスでは、0で電圧源、6で電流源と指定して、Tag number, Segment Numberを指定します。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | ||
EX | Voltage
Src |
0 | tag nr | segm nr | XX -> | real volts | imag volts | (19: 0 No act.; 1 print rel.admit. matrix asymetry)
(20: 0 No act.; 1 print imp’s for frequency loop) |
(*) | Current src | 6 | tag nr | segm nr | XX -> | real amps | imag amps |
普通に、Tag1のSegment5に1V給電する場合は、こんな感じ
EX 0 1 5 0 1 0 0 ‘Voltage source (1+j0) at wire 1 segment 5.
Current sourceが6ってNEC2のマニュアルには記載ないんですがね(笑)
ちなみに、マニュアルには下記の記載です。
0-電圧源(印加電界源)。
1-入射平面波、直線偏波。
2-入射平面波、右側楕円偏波(に沿って親指入射kベクトル)。
3-入射平面波、左側楕円偏波。
4-基本的な電流源。 磁界を印可
5-電圧源(電流勾配の不連続性)。
直線偏波の平面波をアンテナや構造体に当てる場合は、
EX 1 1 1 0 0
(2個目) – Number of theta angles desired for the incident plane wave .
(3個目) – Number of phi angles desired for the incident plane wave.
(4個目) – Only column l9 is used. The options are:
1 – maximum relative admittance matrix asymmetry for network connections will be calculated and printed.
0 – no action
(5個目)は、ちょいと難しいけどKベクターの値
とか。。 だから 直線平面波,Theta角は1個,Phi角も1個、何もしない、0度のKベクターになる平面電界があたることになる。
LD Loading (LD) 負荷というかインピーダンスというか。。
ショートリファレンスそのまんまです。
Wireの材質を表す抵抗値を入れるっていうことと。。
LD 5 1 0 0 58000000 ‘Wire conductivity
みたいに。。あとは、受信アンテナや送信アンテナの場合、給電点のインピーダンスを入れるようになってます。
LD | nullify | -1 | ||||||||
serie RLC | 0 | tag nr | start segm | 0/end segm | R ohms | L Henry | C Farad | LD card always in series with EX and TL cards | ||
parall | 1 | see 0 | see 0 | LD4 does not supno automatic frequency scaling | ||||||
serie RLC | 2 | see 0 | R oh/m | L H/m | C F/m | Grounds: cond: diel:
Sea water: 5.0 80 Good ground: .01 10 Poor ground .001 4 Polar ice .0001 1 Fresh water .002 80 excellent .03 20 good .006 14 avarage .005 13 poor .002 12 |
||||
parall | 3 | see 0 | see 2 | |||||||
impe-dance | 4 | see 0 | Resis.
Ohms |
React. Ohms | – | |||||
wire cond. | 5 | see 0 | Cond. mho/m | |||||||
(*) | LC trap | 6 | See 0 | Q-coil | L henry | C farad | ||||
(*) | Insula-ted wire | 7 | See 0 | Diel. const | Coat radius |
これも、いろんなExampleを見る方が早いかな?
TL Transmission Line (TL) 伝送線路
構造上の任意の2点間に伝送線路を生成します。特性インピーダンス、長さ、および短絡アドミタンスが定義パラメータです。ケーブルが接続されたような感じですね。
TL | trans line | tag-nr port 1 | seg-nr port1 | tag-nr port 2 | seg-nr port 2 | imped ohms | Length mtrs | admit real 1 | admit ima 1 | admit real 2 | admit ima 2 | |
a) Multiple ports are connected in parallel b) If connected to segment with LD; LD is in serie with TL |
Networks (NT) という似たカードがあるので、そちらもマニュアル等を見ておくといいです。
構造内の2つのセグメント間にネットワーク接続された2ポートの非放射を生成する。ネットワークの特性は、その短絡アドミタンスマトリックス要素によって指定されます。数学的な方法はネットワークと同じですが、伝送線の特殊なケースでは、便宜上別のカードが用意されています。←これがTL
FR Frequency (FR) 周波数 の指定
ショートリファレンスでは、リニアとログ増加のスイープが書かれています。 単位はMhzです。
FR | linear | 0 | Nr of steps | 0 | 0 | start Mc | Step size | F1 = F0 + step | ||
log | 1 | nr of steps | 0 | 0 | start Mc | Step size | F1 = F0 * step |
Sweepさせないで 300MHz を計算する場合(アンテナパターン等を見る場合)
FR 0 0 0 0 300 0
Sweepして30Mhzから300Mhzまでを計算する場合(周波数特性とかを見る場合)
FR 0 28 0 0 30 10
などと書くのですが。。これ計算めんどくさいので、4NEC2でやる方がいいかも。。
こんな感じのことができます。
Sweepした場合、最後に計算した周波数しか計算に残りません。
う。。ここまででまた結構長くなった(笑) ので。。つづく
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