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全国スーパーマーケット調査報告会

スーパーのプラ包装は減っている? 全国及び小平の調査でわかったこと

7月27日(土)14時から16時

会場:小平市中央公民館 講座室2   

参加費:無料

お 話:堀孝弘さん(NPO法人環境市民、同志社大学経済学部嘱託講師、京都市在住)

主催:小平・環境の会  

申込み・連絡先:kodaira_kankyo@jcom.zaq.ne.jp

(島080-5496-7675 Fax: 042-327-9330)

私たちのくらしを豊かにしてくれたプラスチック︕
でも、頼りすぎて、使いすぎているかも︖
昨年秋、全国の市⺠団体が「スーパーマーケット環境調査(お店のプラスチック調査)」を⾏いました。⻘果物売り場をはじめ、スーパー店頭のプラ包装について、全国と⼩平市の現状を知り、なるべくプラごみが出ないお買い物の仕⽅を⼀緒に考えましょう。

後援・⼩平市
この催しは、パタゴニア環境助成⾦プログラムの助成を受けて実施します。

小平市議会でPFAS(有機フッ素化合物)に関する請願、意見書が可決されました!

2024年6月28日、小平市議会本会議で、PFAS汚染問題を考える会(辺野古問題を考える小平市民の会、「語やびら沖縄」もあい練馬、小平・環境の会で構成)が提出した請願2件が可決され、請願で求めた国や東京都宛て意見書1件も可決されました。早速、東京新聞が報じてくれました。https://www.tokyo-np.co.jp/article/336726

「市は、PFOS 等の流出源の特定に向け、PFOS等を保管及び使用していた在日米軍基地及び民間事業者などの施設や工場を調査するよう、また必要な場合は立入り調査をするよう、都内の25市と連携して国や東京都に働きかけてください」と求める請願「有害性が指摘されている一部有機フッ素化合物(PFAS)による地下水汚染の原因究明を求めることについて」は全会一致でした。流出源は複数ありえますが、泡消火剤の大量流出が明らかな横田基地への立ち入り調査はぜひ実現してほしいです。私たちの健康を守るために、米軍の治外法権のようになっている実態を変えるために、多摩地域の市民が声を上げるべき時です。

「有害性が認められている一部有機フッ素化合物(PFAS)汚染から小平市民の健康を守るために、早急な対策を求める意見書」には一人会派の会(2人)だけが反対しました。この会派は「意見書は議員が提案するべきもので、市民が請願で出すよう求めるのはおかしい」との考えに基づき、膨大な質問を浴びせ、審議時間を引き延ばしました。請願内容に直接関係のない制度的な問題で、なぜ請願者が追及されなければいけないのか、全く理解に苦しみます。

この意見書を求める請願の審議では、もともと請願事項にあった「血液検査を中心とした健康調査を実施」というところを、「現時点で必要と思われる健康調査を実施」に修正することになり、残念ながら「血液検査」が入れられませんでした。結果として次の事項を求める意見書となりました。PFASによる健康被害に対する市民の不安、事実を知りたいという思いが届き、国や都が取り組みを加速することを願っています。

1 国内外の最新の科学的知見を集め、PFOS等に関して健康に影響が出ることが考えられる血中濃度の基準値を早急に決定し、国民に対する情報発信に努めること。

2 現時点で必要と考えられる健康調査を実施し、データを蓄積すること。

今回採択された意見書と請願の全文は下記です。かなりの譲歩をしましたが、各会派の様々な知見や意見を取り入れ、幅広い賛同を得て採択にこぎつけたことはよかったと思っています。紹介議員の皆さん、交渉に応じ、賛成してくださった議員の皆さんに感謝します。

また、6月議会に提出してからの短い期間に、「健康を守るための意見書提出の請願」に940筆、「原因究明を求める請願」に923筆の署名が集まりました。署名に協力してくださった皆さんにも心より感謝します。

 

「迫る有料化と焼却施設建て替えについて考える ~あなたのごみ、大きく変わります!~」            小平市教育委員会主催 市民学習奨励学級(3回講座)

学習奨励学級ポスター

2年後、小平市の家庭ごみ収集の方法が、有料化・戸別収集へと一変するかもしれません。また、リサイクル関連の一連の施設の建設・建て替えの最後には、小平・村山・大和衛生組合(中島町)の焼却施設建て替えが控えています。
ごみ行政の転換点で問題の全体像をつかみ、ごみ処理のより良い方法、減量の秘策について共に考え、率直に意見交換しましょう。

第1回 家庭ごみ有料化と戸別収集:ごみ減量の効果・先行自治体の経験
9月16日(土)午後 1時30分〜4時30分
講師 山谷修作さん(東洋大学教授)
東大和市環境部担当者
布施由女さん(清瀬市議会議員)
第2回 焼却施設建て替え計画と市民参加
10月14日(土)午後 1時30分〜4時30分
講師 小暮与志夫さん(小平村山大和衛生組合・参事)
新垣俊彦さん(クリーンむさしのを推進する会・副会長)
第3回 ごみ減量の方策:ワークショップで知恵を出し合おう
11月18日(土)午後 1時30分〜4時30分
講師 小平市資源循環課・担当者
江川美穂子さん(ごみ環境ビジョン21・副代表)

場所:小平市中央公民館 講座室2  参加費 無料
定員:50名(先着順)  対象:市内在住・在勤・在学の方
申込み 8月5日(市報掲載日)から9月10日までに下記へお申し込みください。

<問合せ・申込先(小平・環境の会 深澤)>
電話 042-341-7524  FAX 042-341-7524   メール bbjaga@jcom.home.ne.jp

新焼却施設の規模は? 事業方式は?  懇談会で、公募市民を交えた議論はじまる

会報環音81号(2017.6.29発行)より 深澤洋子

私たちが小平・村山・大和衛生組合(以下、小村大)に求めていた市民参加は、不十分ながら「新ごみ焼却施設の整備に係る懇談会」に各市1名の公募市民が加わる形で始まり、小平からは当会の深澤が入りました。懇談会自体は昨年12月に始まっており、私たちは5月30日、「新ごみ焼却施設整備基本計画(素案)」が出た段階からの中途半端な参加となりました。
委員となったからには、当会として求めていること、懸念していることについて積極的に発言していきたいと考えています。議論の機会は素案の段階で(5月を含め)3回、9月に素案から「案」に格上げされた後は2、3回しかありません。私が特に注目しているのは以下の4点です。懇談会委員として参加した、6月23日のふじみ衛生組合(調布市・三鷹市)とむさしのクリーンセンター(武蔵野市)の見学会で見聞したことも参考にしました。

1)施設規模の縮小
前号でお知らせしたように、当会は小村大管理者である小平市長あてに、施設規模を<200t/日+災害廃棄物処理量>とする提案を出しました。小村大の当面の想定規模は<216t/日+その10%の災害廃棄物処理量=238t>です。その算定に有料化は見込まれているとのことですが、たとえば小平市の算定基準となった一般廃棄物処理基本計画(2014年度末策定)を見ると、家庭ごみ有料化による減量効果を10%と仮定しています(小平市では今、この基本計画の見直し中です)。しかし、多摩地域の有料化実施市の5年後の減量率を調べると、多くの場合20%を超えています。
また、小村大の試算には現在、原価割れとなっている事業系ごみの手数料の値上げが見込まれていません。「ふじみ」でも「むさしの」でも、建設計画の想定より実際は大幅にごみが減ったそうで、「むさしの」ではリーマンショックと手数料値上げで事業系ごみが9000tから2/3にダウンしたとのことです。吉祥寺などの繁華街を抱える武蔵野市ほどではないかもしれませんが、適正な手数料を設定すれば、小村大でもかなりの減量が見込めるはずです。
災害廃棄物については、「ふじみ」も「むさしの」も施設の余裕の範囲で処理できるとしています。「むさしの」は災害時に溜めておけるようにごみピットを大きくしたそうです。想定される膨大な災害廃棄物に備えて炉を大きくすれば、通常運転がうまくいかない、とのことで、横並びに他の施設の災害廃棄物の割合3~15%を見て10%と想定することに特に合理性はありません。それなら、最小値の3%で十分ではないでしょうか? 人口減少、エコロジー意識の浸透でごみ処理量は確実に減少傾向にあり、なるべく施設規模は絞るべきだと考えます。

2)プラスチック全量焼却
これまでも、不燃ごみとして収集されたものの大部分は破砕・焼却されており、近年、日の出町の二ツ塚最終処分場で埋立処分されるのは、小平市のごみ全体の0.1%程度です。わずかでも埋立を行っているのは、多摩で数市のみとのことです。そこで新施設では近隣の多くの新しい施設と同様、不燃ごみを全量焼却する予定です。
プラ焼却の危険性の問題に長年取り組んできた当会としては、気になる動きです。しかし小村大に頼んで試算してもらったところ、実際には、三市共同資源物処理施設(東大和市に2019年度稼働予定、以下、三市共同)で、今可燃ごみに入れている軟質プラ(きれいなものだけ)が資源化されるようになるので、小村大で焼却されるプラスチックは1500t/年以上減るとのことです。
しかし、様々な添加剤を含むプラスチックは圧縮・摩擦によっても化学物質が揮発すると言われ、三市共同の周辺住民の間には強い建設反対の声があります。また、海に流れ込んだプラがマイクロプラスチックとなり、海洋生物や海鳥の体内に取り込まれ生態系を壊すことも大問題です。本来はプラスチックを生産抑制・使用抑制する仕組みこそ必要で、拡大生産者責任に後ろ向きな産業界に市民として働きかけを続けること、消費者としてなるべくプラスチックの包装・製品を買わないよう努力することが求められている、とあらためて痛感します。

3)重金属類の計測
プラスチック焼却の問題としては、排ガスへの重金属類の排出が心配されます。新しく建設された施設ではダイオキシン排出は著しく低減し、2018年度から水銀も規制値が設けられますが、EUのような他の重金属類(カドミウム、タリウム、アンチモン、ヒ素、鉛等)の規制値はありません。「ふじみ」では一部の重金属類を計測し、結果は地元に報告している、「むさしの」では管理のため非公開で一部計測しているが問題ない結果だそうです。小村大に質問したところ、重金属類の計測も検討する、とのことでした。住民の安心のため、独自の基準値とともに計測結果を公開してほしいものです。

4)公設民営方式
事業方式をDBO(公共が施設を所有し、施設の設計・建設、運営等を民間事業者に15~20年に渡って包括的に委託する)とすることも注目点です。民間活力の導入が眼目で、「ふじみ」も「むさしの」もDBO方式ですが、既存施設の長期包括的運営委託を進めている柳泉園組合(東久留米市・清瀬市・西東京市)に対しては、契約中止を求める住民訴訟も提起されています。
最初に金額を決めて長期委託するので、ごみが減ったとしても儲かるのは委託先だけで、市民の減量努力が報われないのではないか、事故などが起こった時に、企業秘密を理由に情報開示されないのではないか、などの疑問が浮かびます。「むさしの」では、「ごみ減量で市が負担する薬剤費は節約できる。売電収入が委託先に入るようにしていると減った時にペナルティーを取られるので、市に入るようにしている。とはいえ、あくまでもごみ減量が最優先」との説明がありました。小村大は職員がしっかり監督していく、と言っていますが、権限・リスク分担、運営状況のモニタリングの態勢などについて、慎重に検討する必要がありそうです。DBOなら、契約前に、実態に即した科学的なごみ減量予測に基づいて、なるべく小さな施設規模にすることがとりわけ重要ではないでしょうか。
次回の小村大の懇談会は、7月10日(月)夜7時から、4・5号炉ごみ焼却施設3階・大会議室です。素案の議論はこれで最後になります。東大和市駅から15分ぐらい歩きますが、ぜひ傍聴に来てください!

最後にふじみ衛生組合(稼動5年目)とむさしのクリーンセンター(4月から稼動)の見学について。どちらも素晴らしい施設で、ごみがピットの中で撹拌される様子をガラス越しに観察し、焼却、資源化、発電の仕組みなどを、デザイン性の優れた映像、展示で学ぶことができます。「ふじみ」では焼却炉内を撮影しているカメラまで案内され、「小村大のような『神の手』を持つ職員はいないので、AIで炉内を管理しているんですよ」とのことでした。「むさしの」は平日に誰でも入館でき、コンシェルジュやペッパー君(ロボット)が迎えてくれます。ガラスにタッチするとリアルタイムの測定値がガラスに映し出される仕掛けも近未来的でした。外観も内観も相当お金がかかっていると思われますが、また来たくなる場所、居心地の良いコーナーを作ることは大事だと思いました。小村大なら、さしずめ野火止緑道や玉川上水の景観を取り込んだガラス張りの見学コース、足湯への楽なアクセスなどが魅力的ではないかと思います。

ふじみ衛生組合の焼却炉内を撮影しているカメラ

武蔵野の雑木林をイメージしたテラコッタの細い角材で覆われたむさしのクリーンセンターの外観

説明用スクリーンのあるカフェのようなコーナー

淡々とすすむ新焼却施設懇談会- ホットな議論を期待する

(お知らせが遅くなりましたが、小村大への陳情をめぐる経緯が、わおん80号(2017.3.29発行)の巻頭記事になりましたので転載します。陳情署名にご協力くださった皆様、ありがとうございました。)

■焼却施設建て替え計画はオープンな議論で
新しい焼却施設づくりを目指す小平・村山・大和衛生組合(以下、小村大と略)の動きについての続報です。
昨年11月、三市ごみ連絡会と当会、東大和ごみレスくらぶ、環境を考える市民の会・むさし村山が連名で提出した陳情が、小村大組合議会で全会一致で採択されました。ところが、小村大は陳情の趣旨を自分の都合に合わせ、勝手に解釈し、市民公募ゼロの懇談会を発足させました。私たちの抗議を受け、小村大は各市1名の市民公募を3月に実施し、5月からの懇談会に参加させる措置を講じました。しかし、施設検討委員会とすると、そこに決定権があるととられるので、応じられないと答えました。こうした対応からは、整備計画の遅れを取り戻すために、小村大の計画通りにできるだけ早く事を運ぼうという姿勢があからさまです。市民に開かれた論議をじっくり積み重ねて、市民のごみ減量への協力を引き出し、市民が納得できる施設整備基本計画を練り上げる市民協働の方向性は、残念ながら感じとれません。

■ごみ行政は市民参加が不可欠
私たちは、ごみ行政が市民の暮らしに直結するものであるにもかかわらず、ごみに関する情報公開が不充分である現状を変えたいと願い、市民参加の必要性を訴えてきました。2月17日の小村大組合議会に向けて、陳情第2号を提出し、市民公募を各市2名以上とすること、懇談会を施設検討委員会に改めること、を求めましたが、賛成少数で不採択となりました。

■淡々とすすむ懇談会
新焼却施設整備に係る懇談会は、これまでに3回開催されました。メンバーは10名ですが、毎回1~2名の欠席があり、少人数が仲間内で話している感じで、傍聴席は離れていてよく聞こえません。当日配布された資料について、事務局(小村大)が説明し、話し合いが行われます。
これまでの議題は、
第1回(昨年12月19日):これまでの経緯と今後のあり方、新焼却施設の整備スケジュール
第2回(今年1月30日) :施設規模算出の考え方、敷地内の配置
第3回(3月7日):整備基本方針、処理能力、計画ごみ質、熱利用計画、公害防止基準、煙突の高さ
でした。
会議は夜7時〜9時の2時間。資料は当日配られ、これだけの議題をこなすとなれば、事務局の説明の後、メンバーが互いに意見をたたかわすという場面は起こらず、淡々とすすんでいます。傍聴していて「これでいいのかな?」と疑問を感じました。せめて、資料は予め送付して、問題点について委員が準備する余裕を持たせるべきでしょう。それに、傍聴者に当日閲覧させた資料を帰りに返すように言っていますが、これもうなずけません。資料は積極的に市民に開示して、議論の素材にしてもらうのが望ましいのでは? こうした対応は、懇談会が閉鎖的という印象を与えています。

■新施設の規模は日量238t。今後変わりうる。
新しい施設の規模について第3回懇談会で小村大が提案したのは、施設稼働予定の2025年度焼却量が最大(以後は人口減少で焼却量は減る)であるとして、可燃ごみ・不燃ごみ合計で60,533t、日量216t。それに災害廃棄物処理量としてその10%、つまり22tを加えた238tでした。そして、これは現時点での設定で、今後、組織市の廃棄物処理基本計画が変われば変わっていくと付言しました。

■ごみ減量目標について当会の提案
2月17日、私たち小平・環境の会は三市ごみ連絡会と連名で、「ごみ減量目標についての提案」を小平市長であり小村大管理者である小林正則氏に提出しました。その基本は平常時ごみ焼却量日量200tを目標に減量に努め、それに災害廃棄物処理量をプラスする、でした。災害廃棄物処理量を平常時の何%にするかは、今後の検討に譲りますが、これまでのところ、各市や組合の計画では5%前後から10%前後が主流と言えます。ひるがえって多摩地域全体で考えた場合、現在17の焼却施設で4,474t/日の処理能力がありながら、実際の処理量は約半分の2,232t/日(2015年度)でしかありません。また、多摩地域には広域支援制度があり、利用できることを考えると、果たして平常時の10%の余力を持つ必要があるのか、疑問のあるところです。

■家庭ごみ有料化による減量
私たちがごみ減量目標を日量200tに設定し、それが可能と考える理由は大きく言って、家庭ごみ有料化実施による減量と手数料アップによる事業系搬入ごみの減量です。(他に三市共同資源物処理施設ができれば、現在燃やされている小平市の軟質プラスチックの容器・包装が資源化され、その分焼却ごみが減ります。)
有料化については現在、小平市廃棄物減量等推進審議会で議論されていますが、私たちは多摩地域で既に家庭ごみの有料化を実施した市(26市中22市が実施)の家庭系可燃ごみ(収集ごみ)の有料化によるごみ減量効果を追跡した結果、有料化1年後の平均減量率は18.3%、5年後22.3%となりました(別表参照)。有料化5年後の減量率の目標として20%を設定することは無理がないと思われます。

別表  多摩地域有料化市における家庭系可燃ごみ
小平市は有料化実施を2019年度と予定しています。その5年後、2024年度(この年度末、新施設が竣工予定)の小村大への搬入量は2015年度の38,986tから、その20%=7,797t減の31,189tを目標とします。東大和市は2014年10月に有料化に踏み切って、2015年に小村大への搬入量が12.3%減っているため、あと7.7%減とします。武蔵村山市は、小平市と同様に考えて20%減量とします。その結果は、小村大への搬入量は2015年度の70,260tから12,150t減って、58,110tと想定されます。

■事業系搬入ごみの減量
事業系搬入ごみについては、三市の手数料が他市に比べ格段に安いという問題があります。多摩地域の他市はほとんどが㎏あたり30円から40円台で、小金井市は55円です。ところが小平市は24円、東大和市・武蔵村山市は25円です。これでは処理原価割れです。小平市の場合、収集費を除いたごみ処理原価は、2015年度32円です。この過剰サービスを止めれば、つまり手数料を引き上げれば、事業者は自ら搬入先を探し、小村大への搬入は大幅に減るはずです。2015年度、三市の事業系搬入ごみ量は、8,913tでした。この1/3が減るとすると約3,000t、1/2とすると4,500tの減量が可能になります。

■平常時日量200tを目標に減量は可能
新しい施設の規模を平常時日量200tにするためには、小村大での焼却量を2015年度の実績69,144tから54,750tへ減らす必要があります。減量すべき焼却量は14,394tです。上の試算で減量可能量は15,150〜16,650tとなりますから、それが充分可能であると判断できます。
市民も生ごみの三切り(水切り・食べきり・使い切り)、プラスチック容器包装の分別や買った店へ返す取り組み、雑紙をきちんと資源に分別することを実践して、ごみ減量をすすめましょう。
2020年には建て替えのため、小村大の焼却施設の一部解体が始まり、三市から搬入されるごみの全量を焼却処理することができず、他の自治体へ焼却をお願いする事態となります。三市市民のごみ減量への真剣度が問われます。

■公害防止基準、煙突の高さ―突っ込んだ議論を
懇談会では施設規模のほかにも
(1) 公害防止基準では窒素酸化物の自主基準値が50ppm以下とされているが、浅川清流組合では20ppm、町田市が30ppmとしている。この違いはなぜか?
(2) ダイオキシン類について、浅川清流組合と町田市は0.01ng‐TEQ/㎥N以下なのに、小村大の新施設は「0.1以下」である。
(3) 煙突の高さについては、現在の4・5号炉の100メートルでなく、3号炉の59.5メートルが提案されている。排ガスの拡散状況を考えると問題はないのか?
など、いろいろ議論を深めてもらいたい課題があると思われるのに、充分な説明や討議もなく、淡々とすすんでしまう。いったん造られると少なくとも30年は使う施設です。後悔しないように、とことん話し合いをしてほしいと感じました。(高梨)

小村大への陳情署名を集めています

既報の通り、小平市議会へ提出した陳情は審議されることもなく議員等への配付で終わりました。「市民参加の検討委員会を設置してほしい」という私たちの要請は、本来、焼却施設建て替え計画を進めている小平・村山・大和衛生組合(小村大と略)に対するものなので、あらためて小村大に同趣旨の陳情を提出することにしました。小村大議会では陳情もきちんと審議される慣例となっています。陳情者は三市ごみ連絡会と、その構成団体である小平市、武蔵村山市、東大和市の3つの市民団体となり、陳情内容は、提出先の変更により多少表現の手直しをしています。

小村大の11月議会の陳情締め切りは11月8日なので、当面11月5日の締め切りで署名を集めております。時間がありませんが、ぜひご協力をよろしくお願いいたします。署名を集める場合は、下からダウンロードした陳情文書と署名欄を必ずA4裏表か、A3見開きで一体的に印刷したものでお願いします。

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小村大議会は11月22日(火)午前9時半から開かれます。ホームページにその期日も出ていない閉鎖的な議会ですので、傍聴に行って議論を注視し、もっと積極的に情報公開、市民参加を進めるべきことをアピールしましょう! (文責 深澤)

〜〜小村大への陳情文書〜〜

ごみ減量施策の早急な推進と

焼却施設建て替えのための市民参加の検討委員会設置について

 

陳情理由

小平、武蔵村山、東大和の3市市長と小平・村山・大和衛生組合(以下、小村大と略)管理者は2015年11月、焼却施設の建て替え等に関して合意し、施設規模の上限を日量243トンとして規模縮小に努め、2020年度着工、2024年度竣工を目標としています。

こうした具体的な目標、期限が示された今こそ、ごみ減量の取り組みを急いで推進する必要があります。それにはまず、市民がごみ処理の状況をはっきり認識するよう広報を強化すること、ごみ減量の目標を具体的に決め、その実現に向け、あらゆるごみ減量施策を動員して市民の協力を呼びかけることが求められます。

焼却施設の建て替えは、現在の小村大の敷地を利用して行われるため、4年間の工事期間中は現存の焼却炉1炉だけで稼働することになります。したがって、可燃ごみ全量を焼却することはできず、他の自治体に焼却をお願いしなくてはなりません。委託を受ける自治体の住民感情を考えると、3市の市民がごみ減量にどれだけ真剣に取り組んでいるかが問われることでしょう。この際、3市としてはごみ・資源分別の徹底、「生ごみの3切り」(水切り、食べ切り、使い切り)の展開、生ごみ資源化の拡充、家庭ごみ有料化(東大和市は実施済み)など、あらゆる減量施策の検討、推進が必要です。こうした取り組みの推進によって、更新される焼却施設の規模を縮小し、建設費や維持管理費の節減や、他市に支払う委託費の増加を抑えることができます。

これらのごみ減量施策は市民の協力、支持なしには到底実現できません。行政には、市民がなぜこうした減量策を手間暇かけてする必要があるのか、丁寧に説明し、納得を得る努力が求められます。その上で、小村大には市民参加の施設検討委員会を設置して、十分な情報提供を行い、対等な立場で協議を尽くし、協議内容を市民目線で広報し、市民の関心を呼び起こすことでごみ減量への市民の参加、協力を促すことが重要です。

陳情項目

1 ごみ焼却施設の建て替えを前に、構成3市があらゆるごみ減量施策を早急に推進するよう、小平・村山・大和衛生組合として働きかけること。

2 ごみ焼却施設の建て替えにあたっては、小平・村山・大和衛生組合は市民参加の施設検討委員会を設置して市民に十分な情報を提供し、市民と行政が対等の立場で協議を尽くすよう努めること。

 2016年11月 

陳情者

三市ごみ連絡会   代 表 髙梨 孝輔

〒187-0045 小平市学園西町1丁目6番3号 ℡042-342-0953

NPO法人 小平・環境の会  理事長 島 京子

NPO法人 東大和ごみレスくらぶ 理事長 尾崎美佐子

環境を考える市民の会・むさし村山 会 長 林 治代

 

小平・村山・大和衛生組合議会議長 関田 貢 殿

11/23(水・祝)学習会 どこまでできる? ごみ減らし  〜焼却炉建て替えを前に、一歩先を行く近隣市に学ぼう〜

小平・村山・大和衛生組合(小平市中島町)の焼却施設は老朽化のため建て替えが計画されています(2020年度着工、2024年竣工、現時点の規模、日量243トン以下)。

できるだけコンパクトで、できるだけ環境に負荷をかけない施設にしてほしいと私たちは願っています。そのためには、市民は市と力を合わせ、これまで以上にごみ減量に取り組む必要があります。

ごみ減量は一朝一夕にできることではありません。幸い、多摩地域にはごみ改革で可燃ごみ半減に成功した日野市、人口10万-50万人の市で日本一ごみ排出量が少ない小金井市があります。両市のごみ減量の取り組みに学び、私たちも思い切ったごみ減量を実現しようではありませんか!

市民の皆さんの参加を呼びかけます。

日 時:20161123日(水・祝) 

       午後1時30分〜4時30分(予定)

 会 場:小平市中央公民館 講座室1

(西武多摩湖線 青梅街道駅下車。徒歩5分。☎042-341-0861)

 講 師:小野寺勲さん(ごみ・環境ビジョン21理事、日野市ごみ審委員)

    加藤了教さん(小金井市ごみゼロ化推進会議啓発部会長)

    小平市環境部 資源循環課担当者

  ★お話を聞いた後、ワークショップ形式で意見交換し、

   知恵を出し合いましょう★

主催 NPO法人 小平・環境の会 [問合せ:☎042-332-2647(島)]

後援 小平市(申請中)

小平市議会へ陳情 「ごみ減量施策の早急な推進と焼却施設建て替えのための市民参加の検討委員会設置について」を提出

私たちは小平市議会での請願可決をめざし市議会全会派と話し合いを持ちましたが、残念ながら多数の賛同を得られないことがわかり、請願を陳情に替え8月22日提出しました。紹介議員を通して提出し、委員会で審査される請願と異なり、陳情は議員や市長に配付されて終わりです。

陳情理由に「焼却施設の(‥)4年間の工事期間中は(‥)可燃ごみ全量を焼却することはできず、他の自治体に焼却をお願いしなくてはなりません。委託を受ける自治体の住民感情を考えると、小平市の市民がごみ減量にどれだけ真剣に取り組んでいるかが問われることでしょう」と記し、次の二つの陳情項目を掲げました(全文はこちら↓ 署名はもう集めていません)。

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 1 ごみ焼却施設の建て替えを前に、小平市はあらゆるごみ減量施策を早急に推進すること。

 2 ごみ焼却施設の建て替えにあたっては、小平・村山・大和衛生組合は市民参加の施設検討委員会を設置して市民に十分な情報を提供し、市民と行政が対等の立場で協議を尽くすよう小平市として働きかけること。

 前回の焼却炉建て替え計画の際は、1998~99年に公募市民を交えた循環型ごみ処理施設検討懇談会が開かれました。懇談会の最終報告と異なり、実際には焼却炉は改修・延命されることとなり、私たちはそれを歓迎しました。しかし、今回の建て替え計画はもっぱら行政主導で進められており、「市民参加」の面では前回より後退していると言わざるをえません。市議会議員の間でも、市民参加の検討委員会設置に後ろ向きな考えの人が少なくないことに驚き、失望しました。

次は検討委員会を設ける主体である、小平・村山・大和衛生組合への請願または陳情の提出に取り組みたいと考えています。私たち市民の出すごみを燃やす施設がどうあるべきか、そのために市民が努力できることはどれだけあるのか、ごみ行政はもっと市民の主体的な関わりの中で進められるべきではないでしょうか? (深澤) 会報わおん78号(2016.9.30発行)より。