ダンパー取り付け角度とダンパー変位量
ダンパーをレイダウンさせて取りつけたり、ダンパーが立ってるとか、寝てるとか
いうように、ツーリングカーでは、ダンパーの角度を沢山選ぶことができるように
なっています。サスアーム側の取りつけ位置は
テコの原理で、タイヤに近い位置ほど、同じバネでもサスペンション全体としは
固くなるというのは、直感的にわかるのですが、シャーシ側で、傾きが替えられるのは
ど〜してなんでしょうか??
と、いうことで、こんなソフトをつくって、サスペンションの動作によって
ダンパーがどれくらい動くのか(変位量)を計算してみました。
適当な計算ですが、シャーシ側支点(5,5)、ダンパーエンド(50,5)、シャーシ側
ダンパー取り付け位置を(40,40),(35,40),(30,40),(25,40)という座標で計算してみました。
その結果が、下のグラフです。右側のグラフは、±10度サスアームが動いた時の
実際のダンパー長です。左は初期位置が-1度(サスピンの方が低い)の時を0とした
ダンパーの長さの変位量を示します。
グラフから、ダンパーを寝かせるほど、サスアーム1度あたりの変位量が少ないことが
わかると思います(グラフの傾きが寝ている)。このことは同じロールをつくるのに
バネの縮む長さが短いことを示しており、ダンパーを寝かす程、同じバネ・同じオイルで
あるなら、サスペンション全体としては柔らかくなるということを示します。
次に、よくダンパーを寝かせる程、プログレッシブ効果(沈む程に固くなる)があると
言われています。それを見てみましょう。ダンパー取り付け位置を(40,40),(20,20)に
した時に、サスが動いた時に動く変位(シャーシとタイヤの高さの変化)を横軸に、
ダンパーの変位を縦軸に取ったものです。
グラフから、ダンパーを寝かせるとサスが動くほどにストロークの変位が大きくなることを
示しています。このグラフからプログレッシブ効果は確かにあることが解ります。
しかし・・・数mmしかストロークしないことを考えると、それほど大きく効果が現れるとは
思われませんが、多少あるのでしょう。
個人的な見解ですが、上記計算は、サスアームの初期角度との関係もありますので、
計算の一例にすぎませんが、結論としては・・
結論、寝ていると柔らかく、立つと固いんです。
↑これが書きたかっただけという話しも・・・
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